今回のお題は「最後の3分間」。かつて開催されたLisPonコラボレーション・コンテストのテーマが『最後の5分間』であったことを受けて、今回は2分短縮の、最後の3分間となっております。5分と3分の差を生かした作品でした。たしかに、あと2分…あと2分あれば!!たかが2分されど2分。小さい時間の端切れをかき集めて、でっかい夢を叶えたいですね!
それはちっぽけな願いかもしれない。きっと誰にも理解できないだろう。だが、彼にとっては大切な思い出だった。シュールギャグだが、人によっては泣けるかもしれない。落ちもしっかりあって、すっきりした読後感が味わえます。
三分間なら何でも出来る。どんな願いでも叶えてくれる。彼が選んだのはカップ麺でした。その想い出話を温かく読んでいると……複雑な気分になりました。なんとも言えない読後感。きっと、読み手によって印象が大きく異なる面白さがあるでしょう。あなたの読み終わった時に、どんな感想がもれるでしょうか。
人生最後に選ぶもの。人によってそれは違うとは思うけれど、私はこの作品の主人公と同じように、思い出の味を選択するのだろう。味が重要なのではない。そこに纏わる思い出が大切なのだ。ほんわりと暖かくなる話──と、思っていたら。最後は『あー……』となるかも。私はなった。自分の『人生最後の食べ物』を思いつつ、この作品を読んでみると、更に面白いかもしれません。