花火

 大きな音を立てて夜空に花が咲いている。

群衆たちはその一つ一つに感動の声を上げるのだった。

そんな中、着物を着ている君と僕との間には声はなかった。

ただ静かに手だけがつながれていた。

たまに吹く夜の風が快い。

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すぐに読める超短編集 鬼ヶ島 @onigashima

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