第77話 つまらない

 やあ、おいらです。


 なんか最近、生きていく気力がドスーンと落ちている感じがして仕方がない。TVはつまらないし、読書も進まない。この駄文も長く書けなくなって来た。これは精神的な老化じゃないんすかねえ。公園とかで、缶ビール引っ掛けて何時間もじっとしているおじいさん、よくいるでしょ。ようはやることがないんだな。生きてて楽しい? って聞いたら、たぶんさあ、早く死にてえっていうよね。


 かくゆうおいらもすることがない。趣味や楽しみだったことが急に飽きて来てしまった。


 新しい趣味を探す? 俳句? 死んでもやらねえ。この年になってまで実父の影響は受けたくない。


 写経? ああ、おいら左利きだから筆はダメなのよー。


 絵画? 昔はセンスあるってよく言われたんだけど、絵を書いた後に、筆やらパレットやら洗うのが面倒でね。


 スポーツ? 今急にやったら心臓発作で死ぬでしょ? なんか痩せる薬を頂戴。


 スポーツ観戦? おいら、ベイスターズしか興味ないし、DeNAが親会社になってから始まった、ボールパーク構想ってのがうざい。野球を知らない素人がコーヒーやらビールを飲んで楽しんで、満員なんでしょ。去年は年間二百万人動員したってよ。そんな混んでる球場じゃあ、野球を真剣に観られない。川崎球場が懐かしいよ。


 ギャンブル? 今の立場を考えると絶対できない。でも、やっている人がいっぱいいるらしい。おかしな話だ。そうでなくても、おいらは熱くなり過ぎるタイプなので、実父にギャンブルはやめろと言われたので、やらないの。


 散歩? これしかないかとは思うんですけど、おいら、汗を掻くのが大嫌い。これから暖かくなると、汗掻いて、洗濯でしょう。ああ、面倒くさい。寝ます。

 では。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る