第11話 Joe-Guy杯

Joe-guy、場外。西宮の甲子園球場裏の場外にあるスポーツバーである。地下1階なので、まさにアングラだ。一流の雰囲気。大画面テレビがいくつもあり、雰囲気もゴージャスだ。以前はここでJOE-GUY杯というバックギャモンの大会が30回近く続けられていた。

Joe-guyのマスターは関西の大御所、M氏である。名前は出さなように言われているので出さない。2,3ケ月に1回、土曜日の昼に不定期で行われていた。

何しろ伝統のある大会である。エピソードを書き出すときりがない。簡単にまとめることにしよう。

まず、13時から予選がある。これがラウンドロビンだ。トーナメントに出るには、このラウンドロビンで上位8人に入らないといけない。死闘である。

トーナメントは5ポイントマッチのチェスクロックあり。歴代の優勝者は、Joe-guyのホームページを検索すれば、見ることが出来る。そこにロバート氏の名前はない。

2度決勝に進んだのだが、一度はM氏に、もう一度は東京から遠征してきた板垣氏にやられた。実はロバート氏は弱いのだった。

いい大会だった。中年男女が和気藹々とプレイする。雰囲気は最高。表彰式が終わったら、中華料理店へ。

それにしても、ロバート氏はぶっ飛んでたな。電車が動いてるのに、いつもタクシー。いやー、Joe-guyの思い出は多すぎて語り切れない。

伝説の景山プロとM氏の戦い。東京から那須氏が来たこともある。記憶違いでなければ望月プロも来ている。タムヨコ氏も。あの人も、この人も。

それだけステータスのある大会だった。

幸せな時代だったな。

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