人形には

人形、とはーその昔、「形代(かたしろ」と呼ばれる、

人の形をした白い紙が元になっておりーーその意味は人間の身代わり


つまりーーー「、、人の代わり」


刀が振り下ろされる――だが、機械的ではない

冷静な、合理的な力で、檻が破られたのではなく

「動物」的な「人間」的な力


「こいつら、人の魂が入ってんのか」


そうーー人形に対する怪異がおおくあるように、

そしてーー人形の祖、「形代」が、式神や霊をのせ使うように


ーーーー動きに、見覚えがあった


手をかざす「粒子開放」


その動きに見覚えがあったーー薬丸示現流、それは一撃で決めることを極意とする

剣術流派ーそして、そのとくいは


「きええええええええええええええええええええ」


寒々しい声とは違い、裂ぱくの気迫を乗せた刃が振り下ろされる、だがー刀が腕に触れたとたん、消える

「おのれ、おのれおのれ」

「逃げなきゃ」二人の手を惹き―洞窟を出る、人形は洞窟の中までしかおってこない

「金神様の、、、、金神様のお助けがなければ、、、おのれ、、、、おのれ、、、」

集団がわめく

ーーー金神様、それはこの地域に伝わる裏切りの民話

「俗にいう、異人殺しである」

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