夜恋

彩 ともや

夜恋

澄んだ夜空のその下で

数多の星が降るなかで

君の頬に流れる雫が

ほんのり温かいその雫が

僕の手にポタリと落ちる

それはつうっと弧をかいて

僕の手からも滑り落ちた

弾ける雫

君の目

僕はそこに

吸い込まれていく

堕ちていく

真っ黒で

キラキラ

キラキラ

光る穴

堕ちる僕のことなんか

君はきっと知らないんだろう

けれど僕には見えている

暗い穴の底の底

君が助けを求めてること

もし僕が手を伸ばしたら

君はそれを掴んでくれる?

君に少しでも触れられたなら

僕は遠慮なんてしない

君をすぐさま引っ張って

僕の鼓動が聞こえるぐらい

君の吐息が分かるぐらい

引き寄せて

触れて

確かめるから

君の声を

叫びを

願いを

君を繋ぎ止めたくて

僕のもとに

僕の隣に

夜空の闇

どこまでも暗く吸い込まれる

僕の心

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夜恋 彩 ともや @cocomonaca

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