第4話004★どうやら、とんでもないところに送られようです
辺りを見回すと、壁や天井が仄かに発光していて、薄暗いが視界的には問題ない程度には見えますわね。
この
懐かしさすら感じる光景は?
同時に、とんでもなく苦いモノを感じるココは、いったい何処なのかしら?
どこかで、何時か見た光景を不思議に思いながら、私は
うぅ~ん…見るからに、コレって人工物よねぇ………。
天然の洞窟を利用した地下迷宮…ダンジョンじゃないわね。
自然発生の洞窟で、雑多な魔物が巣食うようなモノじゃないことは確かですわね。
とにかく、現状を把握しなければ………。
でも、なんでしょうか? この何処かで見たコトのある光景は?
ぅん~とぉ…そうよ…このスチル…スチル? ってなんでしたっけ?
あぁまた…知らないけど…知っている言葉が脳裏に流れるわ。
同時に、明確に現在の所在地を認識したわけでもありませんのに、心臓がバクバクし始めますわ。
その痛いほど激しい鼓動と同時に感じる、絶望的な恐怖感と焦燥感はいったい…なんなのかしら?
そう、それは後で理解したことなのですが、自分がとんでもない危機的状況にいるということを、本能的に感じ取ったことによる反応だったらしいですわ。
でも、現在の私に、そんなことはわかりませんでしたわ。
ただ、未知の領域の筈の地下迷宮を、何故か知っているということを不思議に思い、ただただ戸惑うだけでしたわ。
私は、知っている…ここはとんでもなくキケンな場所だってことを………。
何度も何度もチャレンジして…結局、最後までクリア出来なかったイベント………。
そう、職種やキャラをチェンジしまくっても、攻略できなかった最終局面直前の場面よ。
じゃなくて、キャラにイベント…攻略…ぅん?
攻略に…最終局面? ……って…あれ? えっっ…とぉぉぉ………。
なんか、今、記憶を刺激を受けましたわ………ルドルフ皇太子?
いや、ちょっとまってくださいませ…ランバンセイ大陸に…ハイオシス帝国?
私は、カイドール辺境伯爵の長女・シルビアーナ……。
で、あのルドルフ皇太子に娼婦のようにゆさゆさメロンを擦り付けていましたのが………。
ピンクブロンドで金色の瞳のマリエ・リコワール男爵令嬢……っ…あっ…うわぁ~……。
いや、うそ嘘でしょぉ~…ビッチな光り属性のヒロインじゃない…ってぇぇぇぇ……。
あの婚約破棄シーンって、乙女ゲームのヤツじゃないのぉぉぉぉ………。
うそぉぉぉ~…もしかして、今の私ってば転生したとか?
うわぁぁ~…タイトルなんて忘れきっちゃっているけど………。
あの婚約破棄のイベントは、確かに乙女ゲームのだわ。
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