第19話 依頼受諾
「その依頼を受ける」
エレンにそう告げたのだが、彼女は目の前でフリーズしたままだ。
思い当たったことに理解が追いつかず、思考が停止してしまっている。
「エレン!」
「——はっ!?」
強い口調で彼女の名を呼ぶと、なんとか再起動してくれた。
「とりあえず、落ち着こう」
ゆっくりと深呼吸し、自らを律する。
「失礼しました。いきなりの大金と予想外の依頼にびっくりしてしまいました。お金は今話していると長くなりそうなので、最後に
「とりあえず進めようか。金の話を最後に
ほんの少し口角を上げて返した私の言葉、微妙なニュアンスの差に気付きながらも、エレンは話を進めていく。
「……順番に進めますね。まずはギルド
「アヤです」
視線を受けてアヤが答えると、エレンは笑みを浮かべて軽く頭を下げる。
「ありがとうございます、アヤさん。先ほど説明しましたように、カードの発行には魔力と血液の登録が必要です。魔力は魔法具に触れてもらえれば伝わります。血液は……すみません、一滴だけで良いので、針でちくりとしても良いですか?」
「はい」
話を進めながらもエレンは下ろしたての真新しいカードにアヤの名を刻む。
書き換えなど出来ないよう金属の針を使う一発勝負なのだが、エレンは力みすぎて失敗するようなこともなく文字を刻む。
それは日頃の経験の積み重ねか、文句のつけようのない見事な出来栄えだった。
次にエレンは先ほど届けられた魔術具をアヤの前に置き、エレンの
魔術具の見た目は、まるで接続ケーブルのついていないカードリーダーだ。
上面は半透明の水晶のような素材でできており、その部分が淡く赤い光を放っている。
「っ」
アヤの肩に力が入るのを感じて目をやると、彼女の手を取ったエレンが細い針で人差し指をちくりとさしていた。
アヤの指先に、ぷくりと赤い血がにじむ。
「では、魔法具の赤く光っているところに血液と指先が触れるようにしばらく手を置いてください。魔力は身体強化や魔法を使うときのようなイメージをしてもらえれば魔法具が自動的に感知します」
「はい」
アヤが言われるままに魔術具に手をかざすと、すぐに指先の血が水晶に吸い込まれるように沈んでいき、魔術具の赤い光が緑色に変わる。
「——はやっ!? ……いえ、はい、大丈夫です。もう手を離してもいいですよ。よかったらこれをどうぞ」
エレンはそう言いながら、指先に残った血を拭き取るための端切れをアヤに渡す。
「ありがとうございます」
アヤが受け取ると、エレンはそのまま魔術具に手をやり、カードを引き抜いた。
無事、カードの登録と発行が完了である。
「魔力の登録にかなり時間がかかる人もいるんですけど、アヤさんは相当魔力に恵まれているんですね。あっという間でびっくりしました。私がこれまで対応した新人さんでいちばんじゃないでしょうか。……これは期待の新星登場かも」
最後のひと言はつぶやく程度の声量だったが、それが彼女の本音だと思うと素直に褒め言葉だと喜ぶべきだろう。
とはいえ、本気でアヤが魔力を練れば、感知能力のない者でも空気の変化を感じ取るに違いない。それはおそらく、このギルド内が騒然とするレベルだ。
この程度で済んだのは、アヤが魔力の放出を出来るだけ抑えているからなのだ。
アヤにとってみれば、エレンの言葉は——もちろん彼女に悪意はないどころか期待と称賛から出たものだと理解しつつも——否応なく自身の特殊さを自覚させるものとなる。
少しバツが悪そうな笑みを浮かべつつ、アヤはエレンから差し出されたカードを受け取るのだった。
カードはほぼ日本の名刺大で薄い金属製である。
興味深そうにしげしげと見つめるアヤに、エレンが補足説明する。
「普段目に見えるのは持ち主の名前だけです。依頼の受付、報告時や街の出入りの際には必ず出して下さい。受付や門の警備の者は今使ったものと似た魔法具にカードを挿し込んで、依頼の手続きや本人確認を行います」
「その時に確認できる——いや、確認
「ギルドの受付では、本人かどうか、ランク、受けている依頼の受付番号、違反や犯罪による手配の有無を確認します」
「門では、本人で間違い無いかどうかと、違反や犯罪歴の有無の照合ですね。もしも問題があれば魔法具のランプが赤く灯ります。問題がなければ緑。それだけです」
「もっとも、赤ランプが点くと警備の人たちに囲まれて留置所に連行されちゃいますけどね。あ、もちろん、緑でも名前や町に来た目的なんかは直接聞かれますし、ちゃんと答えないと怪しまれます」
「——今の話でお分かりでしょうけれど、ギルドの決まりに違反したり法に触れる罪を犯して手配された場合は、それがギルドで情報を統合管理している魔法具に登録されるんです。この手配情報は、すぐに全ての町のギルド、そして門の魔術具に共有、反映されます」
「手配が回れば、当然町への出入りの時点で赤ランプが出て捕まりますし、カードに登録されたお金の預け入れや引き出しもできなくなります」
「緊急時にはこの魔法具によってギルド間で通信もできるので、手配が周知されるのは本当にあっという間です。くれぐれも野蛮なことをしないよう気をつけて下さいね」
「もちろん。気をつける」
「わかりました」
エレンの説明に、私とアヤは即答する。
エレンは満足そうに頷くと、次の手続きにかかる。
つまり、「ギルドマスターの憂さ晴らし」——ではなく、依頼の受付だ。
が、そこでエレンが不安そうに訊ねてくる。
「……あのう、リュウさん?」
「ん?」
「本当に、この依頼を受けるんですか?」
「ああ。そのつもりだ」
「……確かに名前は同じだけど……でも……そんな訳……」
独り言のようにつぶやくエレン。
眼前に人を置いたまま、優秀な受付嬢である彼女らしからぬ煮え切らない態度だ。
そんなエレンの態度か依頼内容のいずれか、あるいは両方が気になったのか、アヤが問いかける。
「あの、それってどんな依頼内容なのか、聞いてもいいですか?」
アヤの声にエレンはふと考え込んでしまっていたことに気づき、謝罪しつつ私とアヤの関係を確認してくる。
「あ、ごめんなさい。アヤさんはリュウさんと一緒にパーティーを組むのよね? だったら……いいですよね? リュウさん」
「もともと誰でも受けられる依頼だ。もちろん構わない」
私が頷くとエレンは息を吸い込み……そして、一息でその内容を吐き出した。
「依頼は尋ね人。尋ね人の名前はリュウ。発見し依頼人による本人確認が取れれば報酬銀貨1枚。依頼人、冒険者ギルド
………………。
少しの間が空いた後、アヤが遠慮がちに訊ねる。
「あの……良いですか?」
「何かしら」
「それ、本当に探す気あるんですか?」
「さぁ」
「さぁって」
さもありなん。
探すにも情報は名前だけ。
しかも報酬は銀貨1枚。
普通に考えると、こんな依頼に時間と金をかけるのはあまりにバカらしいとしか言いようがない。
受けるのは、それこエレンが言ったように
揃って言葉少なになり、ついには黙り込んでしまうふたりだったが、アヤが気を取り直し私に向き直る。
「えっと、リュウさん?」
「なんだ?」
「この依頼の尋ね人『リュウ』って……リュウさんのことなんですか?」
「私はそうだと考えている」
答えると、横合いからエレンも入ってくる。
「でも、この依頼、30年くらい前に出されてますよね。でもリュウさんはどう見ても——」
「そこはまぁ——というやつだ。例えば尋ね人の弟子で名を継いだ、というのもありではないか?」
「それはちょっと無理矢理な気が……というかその言い方からしてもう」
「違ったら違ったで、せいぜい『呪い』をかけられないよう必死に逃げるさ」
「えー……」
私の適当な受け答えに少しばかり「地」が出ているエレンを見るのも楽しいが、あまり明確な答えを返せない問答を続けても仕方ない。
アヤも納得はいっていないだろうが、う〜ん、といった表情で黙り込んでいる。
ここははぐらかしつつ強引に話を進めてしまおう。
「いずれにしろ、依頼を受けるのにランクの制限もなく、失敗してもギルドにとっては問題ないだろう?多少ゴタゴタするにしろ、あくまで『依頼主個人』と私の間だけだ」
「ん〜……確かにギルドとして拒否する理由はないですが——」
「では、頼む」
「……わかりました。グランドマスターを怒らせても私は知りませんからね」
ようやく納得……はしていないだろうが、依頼を受けることは承諾してくれたようだ。
なにやら隣で考え込んでいたアヤが、「リュウさんが、語尾に『にゃ』……ぷふっ……」と肩を震わせているが、それは目に入らなかったことにする。
……私はなにも見ていないし、聞いてもいない。ああ、見ても聞いてもいないとも。
「では、おふたりのギルド
エレンの言葉に、ハッと我に返ったアヤが急いでカードをエレンに差し出す。
……気が進まないが、仕方ない。
私も懐から取り出すように見せつつ、収納空間から数十年の間しまいこんだままだったギルドカードを取り出しエレンに手渡す。
カードを受け取ったエレンは、今度は受付内に据え付けの魔術具にカードを通し、依頼の受諾承認作業を進めていく。
出来上がったばかりのアヤのカードの登録がしっかりとできているかを確かめるように手続きを行い、次にちらりと私の顔を見て、エレンは私のカードを魔術具に挿し込む。
「——っ!?」
本日2回目。
奇怪なものを見てしまったような、「カッ!」と目を見開き驚愕の表情を作るのは——当然、エレン。
せっかくの綺麗な顔が少し面白いものになっているが、あえて言うまい。
彼女の視線は、私とカウンター内の魔術具に浮かび上がっているであろうカードの内部情報を幾度も往復する。
やがて——
「んな、な、な、な、……」
まるで壊れたレコードのように——この表現はこの世界どころか日本、アヤにもすでに通じるまいが——なってしまったエレンではあったが。
それでも彼女は、まごうことなきプロフェッショナルであった。
なぜならば。
魔術具に浮かび上がった私のランク——【 S 】——の文字を見て、それを叫ばなかったのだから。
————。
ぷるぷると震える両の手でエレンから差し出されたカードを受け取る。
「ありがとう」
…………気まずい沈黙。
このままでは話が進まないし、何より彼女には出来るだけ先ほどまでと変わらない態度で接して欲しい。
「あ〜、あまり畏まられるとこちらが困ってしまうんだが」
「そうは言われましても……長く受付やってても、このランクの冒険者に会うことなんてまずありえませんから……でも……ええ、ダメですよね。ちゃんとしなきゃ」
すぅ〜〜〜〜、はぁ〜〜〜〜…………と深呼吸をし、エレンは気合を入れ直す。
ぺちぺちと両手で軽く頬を叩く仕草が可愛らしいが、それにより彼女の雰囲気が元に戻っていく。
「よし。——何度もすみません。もう大丈夫です」
言いつつ、頭を下げるエレン。
ゆっくりと頭を上げ私と視線を合わせた彼女は、先ほどまでと同じ優秀な受付嬢の顔に戻っている。
「いや、問題ない。それどころか、このギルドにきて会えた受付嬢がエレンという優れた女性で良かった」
「褒めていただいてありがとうございます。——アヤさんも、ギルド
私に笑顔応えながら礼を述べた後、アヤにもカードを返すエレン。
「これで依頼の受諾受付は完了しました。無事完遂されるよう、応援してますね」
さて。
これで残るは、「口止め料」の行方だけだ。
とはいっても、私としては返してもらうことは考えていないのだが。
なぜなら——。
「ではリュウさん、最後にですが——やっぱりこんな大金、受け取れません。第一、登録された冒険者のランクも当然個人情報ですから、本人の了承もなく他人に教えるようなことはしません。だから、口止め料は不要なんです」
機先を制するようにエレンが言う。
確かにその通りではある。
「さすがエレンだ。……確かに私は口止め料と言った。そして、エレンはギルドの規約だから守るのは当然で受け取れない、という。それは正しい」
「じゃあ——」
ぱぁっ、と明る表情になりつつ、エレンは白金貨を握りこんだ手を私に差し出す。
もちろん、硬貨をつまんだり、手のひらの上に乗せてなどと周りに見えるような迂闊なことはしない。
「そんなエレンだからこそ、信用できる」
エレンの手がピタリと止まる。
褒めたはずの言葉にこんな反応を示すのは、これから続くであろう言葉に不穏なものを感じているからだろうか。
「実は、それだけじゃないんだ」
「え゛?」
——また地が出てきてるぞ、エレン。
「そんな声を出すほど警戒されても困るんだが……いや、されても仕方ないか……」
少し考え込む私に、エレンの警戒度がさらにぐんと上がる。
む……ちょっとしくじったか。
「その金だが、『口止め料』の意味もやはり無くはないのだが、加えて『迷惑料』として、やはり受け取って欲しい」
「迷惑料?」
ひくりとエレンの顔が引きつる。
「実は——」
「ストーップ!」
これ以上は聞きたくない! とばかりにエレンの声が飛ぶ。
手に白金貨がなければ両手で耳を塞いでいたに違いない。
しかし、エレン。残念ながらもう——
「すまない」
「いえ、ですから! 迷惑料とかいわれて聞きたいはずないじゃないですかぁ!」
エレンは必死の抵抗を試みている。
「そうじゃないんだ、エレン」
「私は聞きませんよ?」
「もう、遅いんだ」
「聞かないって——遅いって……何が、ですか?」
「君に迷惑がかかるのは、恐らく既に確定してしまっている」
「え゛」
————。
エレンはまたも奇妙な声をあげて固まってしまった。
本当に申し訳ないと思う。
思うのだが、しかし。
状況が進んでしまっている以上、前もって言っておかないともっと迷惑をかけることになってしまう。
「すまない。エレン」
私は深く頭を下げる。
「……え?」
それに対してのエレンの変化は急激だった。
「っ!頭を上げてください!ぇす——んんっ!の方に頭を下げさせたなんて知れたら——!」
危ういところではあったが、それでもなんとか口に出すべきではないところをわきまえているのはさすがである。
私は頭を上げ、エレンに真摯に言葉を紡ぐ。
「悪いことをしたと思うなら謝るのは当然だ。それはどんな立場の者でも当たり前だ。ランクが高かろうが低かろうが関係ない」
「…………どういうことか、教えてください」
「ありがとう」
落ち着きを取り戻し話を聞く体勢に入ってくれるエレンに感謝し、私は言葉を繋ぐ。
「まず、この
「はい」
「そして、その『リュウ』と名乗る男は、
「はい」
「カードの中に入っている情報は、受けている依頼についてもすべてのギルドで共有されるということだったな?」
「はい、そうです。じゃないと、護衛依頼などで不都合が出ますから」
「つまり、
「そう、ですね」
「だろうな。そしてそうである以上、私が知る限り、
「あいつ?」
「? ああ、すまない。つまり、
「——っ!」
しかし、エレンにとって最も重要なのはこの先である。
「間違いなく、私が依頼を受けたことに気づいた時点でこのギルドに問い合わせてくる」
「!!」
「受付したのは誰だ、そいつを出せ、と。つまり——」
「!?」
「エレンを出せ、とな」
「んな、な、な……」
聞いたエレンは茫然自失となっている。
……言ってみれば、世界でも有数の企業の
とても「あ、そうですか」とお気楽に言えるようなものではない。
「……こんなことになるなら、先にお金を返して誰かに押し付けちゃった方が良かったかも……」
エレンが誰に言うともなく、泣きそうな表情で言葉を漏らす。
気持ちはわかるし、申し訳ないとも思うのだが、私としてはそこには異論がある。
「ここに来てから今までの短い時間ではあるが、君でなければギルド中で目をつけられる面倒な騒ぎになっていたかもしれない」
「だから、重ねて言う。このギルドで対応してくれたのが——最初に出会ったのがエレンで良かったと、私は心底思っている」
「それに、エレンはそんな無責任なことができるような人間じゃないだろう?」
私の言葉を聞いたエレンの目に光が戻る。
なんとか内側に落ち込んでいた心が戻ってきたようだ。
はぁ〜〜〜〜〜…………、と、長い溜息。
「買いかぶりですよ。おだてたって何も出ませんからね」
そう言いながら上げられたエレンの顔には、優しさと凛とした艶やさかの両方を兼ね備えた、彼女らしい表情が戻っていた。
「世辞じゃないさ。……ということでだ、エレン」
「はい」
「驚かせたことと、これから少々迷惑をかけてしまうであろうお詫びとして受け取ってくれないか?」
私の言葉に、思い出したようにエレンが答える。
「あ。そっか。もともとそのお話でしたもんね。……う〜ん」
あまりの話の展開に本題を忘れてしまっていたエレンだが、なし崩しで押し切るにはやはり無理があったようだ。忘れていたからといって些事で済ますことは出来ないらしい。
「では、こうしよう」
「私は、あいつがエレンを出せと言ってくると考えて渡した。もしもあいつのところに着くまでにエレンに連絡がなければ、依頼の成否に関わらず実際にはさほど迷惑もかからない、となる」
「ええ、そうですね」
「その時には、私がここに戻ってきたときにいくらか返してくれればいい。何か美味いものを奢ってくれるのでもいいぞ」
「そうだな。馬を用立てて行くとして……2ヶ月を期限としよう。期限内にエレンに何も連絡がないまま私たちがあいつのところにたどり着けば、ここに戻ってきたとき、今言ったことをエレンにしてもらう」
「期限内にあいつからエレンに連絡が来るか、依頼が達成されなかった場合は、エレンの総取り。それでどうだ?」
「う〜ん。どちらにしても私に有利すぎるような気がしますけど……」
「忘れてないか? 私は間違いなくアレがエレンに『迷惑をかける』と確信しているんだが」
「う〜。ついに
「連絡があった時は、『2ヶ月以内には顔を出す。ギルドで
「
「悪いやつではないぞ? まぁちょっとうっとおしい時もあるが、可愛いところもある」
「そんなこと言われても、同じように考えられる訳ないじゃないですか……」
そういって互いに見つめ合う形になった私とエレンだったが、やがて——
エレンは、ふぅ、と一息つき、すっきりした表情でこう宣言したのだった。
「わかりました。『いちおう』、覚悟しておきます。もしも
「ああ。ぜひそうしてくれ」
私もそれに答え、ふたりで笑いあうのだった。
————。
「今日はいろいろと世話になった。ありがとう、エレン」
「本当ですよ、もう……ふふ、冗談です。どういたしまして。リュウさん、アヤさん」
そう言葉を交わし、私とアヤが席を立つ。
と、エレンが声をかけてくる。
「リュウさん、アヤさん」
「なんだ?」
「ええと、なんでしょう?」
「リュウさんとアヤさんのパーティーにこんなことを言うのは差し出がましいでしょうが、依頼のことはともかく——」
「必ずギルドに『戻ってきて』くださいね? 何よりものお願いです」
「もちろんだ」
「はい!」
「行ってらっしゃい!」
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