白くない皇帝

エリー.ファー

白くない皇帝

 皇帝が前に進む行程には、いつもルールがある。

 近くの校庭に忍び込み、その行程に起きるであろう障害をどけることである。

 他の皇帝たちは、そのルールに猛反対。

 それもそのはず、皇帝たちはそれぞれが国を収めたいたり、その国の実権を握っていたりする。

 これでは肯定できるわけもない。

 実際、校庭に忍び込むなんて言う、七面倒臭い行程をやろうとしている皇帝のことを、その国の首相の公邸から出された宣言では、決して容認できるものではない、としている。

 皇帝は、高低差のある声で叫ぶけれども、上手くは行かない。他の国々の皇帝たちも、みんな揃って無視をする。

 近いうちに公定の規約が変わると、皇帝はむやみやたらに、校庭に侵入できなくなってしまうそうだ。

 そのせいで、校庭は病気になり、口底に癌ができてしまう。これではいけないと皇帝専属の医者がやって来て、口底の手術を始めようとするが、今度は黄帝がでしゃばる。黄帝は中国の三皇五帝の内の一人、東洋医学については少しばかりうるさい。

 このままでは、口底癌が治るどころか、その癌が次から次へと散らばってしまう、という。

 これには皇帝も、あの黄帝がいうのであれば、その意見、肯定せざるを得ない。むしろ、あの医者の意見は全く持って肯定できないという。

 医者は言う。

「では、私の高弟を連れてまいりましょう。」

 その医者の高弟は随分とまた、我の強そうな外見をしている。それこそ、目の前に皇帝と黄帝がいるというにもかかわらず、全くと言っていい程心の揺れを感じない。

 さすが、高弟といったところ。

 黄帝は言う。

「では、この口底癌どのようにする。」

 皇帝も続けて言う。

「この口底癌をどのようにするのか、言うてみよ。」

 高弟は言う。

「許しを乞うていいものかどうか、などとは考えてもおりません。」

「では、どうする。」

「ここに居ては治るものも、治りません。」

「では、なんとする。」

「すぐさま、船に乗ります。航程を考えますので、今しばらく。」

 そうすると、高弟は後庭の近くを通るようにして、航程を考えるための行程について頭を悩ませ出す。

「あの、男、信用していいものか。」

「分かりませぬ。」

「しかし、中々頭の切れる男。」

「それは、確か。」

「では、どのようにすればいい。」

 すると、静かに家来が皇帝と黄帝へと近づく。

 どうやら、あの医者と高弟どちらも医術の心のない、ただの不届きものだと、ようやく判明したのだ。

 皇帝も黄帝もここで自分が恥をかいていたことにようやく気が付く。

 高弟の後を追っていけば、やはり皇帝の大切にしている宝石たちに手を伸ばしていたところを見つけてしまう。

 二日と経たず。

 康庭にある公廷にすぐさま移動し、皇帝や皇帝、後庭にいた人々が次から次へとやってきて、その医者と高弟を追い詰める。涙を流し許しを乞うていいか、と口にするが、それを肯定するわけにもいかず。

「どのような、形での罰をお望みですかな。皇帝。」

 裁判長の言葉に、皇帝は髭を触りながら怒り心頭といった調子で医者と高弟を睨みつける。

 その瞬間。

「孝悌でないところこそ、具の骨頂であり。」

 というところで、また次回。

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