ノベルシャーク〜鮫小説アンソロジー〜
斉賀 朗数
刊行に寄せて
B級映画といえば、ゾンビと鮫である。と断定してしまうのは早計かもしれないが、それでもこの二つはB級だと頷く読者の方も多いのではないだろうか。
しかし。しかしである。ゾンビものの漫画やアニメ、小説は世に多く溢れる中で、鮫ものの漫画やアニメ、小説といわれてすぐに出てくるものがあるだろうか? 私にいわせるとそんなのは太陽戦隊サンバルカンのバルシャークくらいである。しかもあれは特撮ではないか。
そこで私は、日の目を見ない鮫小説にスポットを当てたアンソロジーを編集する運びとなった。
鮫小説の古典と呼ばれながら問題作であり文学界と鮫界を隔てる原因――これについては、主に訳者である私が悪いのだが――となったAdam Fatma Pauwelsの『地球鮫』から、日本のベテラン鮫作家である
私が長々と言葉を綴っていても仕方がない。
それよりも早く、鮫小説の真髄に触れて鳥肌ならぬ鮫肌を立たせて欲しい。
【編集・翻訳・鮫作品評論家 斉賀朗数】
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