絶対常人の僕が、超人学校になんかに入ったらこうなるってんだよ!

下園 悠莉

取材資料




『 ”普通”とは、一体なんだろう? 』








「 え?、青空について? 」


「 あー・・・、んー・・・、普通? 」


「 普通じゃね? 」


「 いや!、特徴とかが無いから

  普通って言っておこうって訳じゃなくてさ。 」


「 そりゃあ、目立った所ってのはあると思うよ?

  アイツ、すげー頑張ってるし

  話せばいい奴だし

  相談にも乗ってくれるし 」


「 そうそう。

  勉強だって、ちゃんとやってるし

  マジメ・・・ってのは、ちょっと違うと思うけど。 」


「 俺たちがバカやる時もなんだかんだで巻き込まれてくれるっつーか 」


「 そうそう!、そんな感じ! 」











「 後、めっちゃ優しい! 」


「 そうそう!、すごい優しいよね、あの子! 」







「 巻き込まれてはくれるけど

  なんだかんだで叱ってくれたり

  止める時は、止めてくれるっていうかさ。 」


「 先生ってカンジじゃねーけど。

  でも、頼りになる奴って言うか。

  でも、助けたくなる奴ってゆーか。 」





「 でも・・・、アイツって

  あんなに頑張ってるのに、報われる事ってないんだよな。 」


「 悪い目に遭うって事は無いと思うんだけど・・・。 」


「 そうなんだよ・・・

  なんていうか、本当だったら

  もっと評価されてるはずなんだけどな。 」


「 あえて、此処に残ってるのか

  どうなのか、わかんないけど・・・。 」


「 ああいうのが、本当の不幸体質っていうのかな。

  まぁ、報われないって事は無いだろうから

  不幸体質って言っても

  幸福を溜め込む体質って言った方が分かりやすいのかもだけど 」




「 まぁ、とにかく 」


「 アイツは正常ふつうだって事だよ。 」





「 そっ!、そういう事! 」


「 それを言いたかった 」





「 だから、あの子に対して

  何か不思議に思ってるんだとしたら

  そんなに気にしなくてもいいと思いますよ? 」


「 不思議な奴だけど

  ちゃんと芯は通ってるヤツだから。

  心配しなくても大丈夫。 」


「 ・・・いや、芯が通っているからこそ

  不思議、って・・・、感じるのかもな。 」













『 普通とは、正常の同義語である。 』


『 活用方法としては、やや違いはあるが

  意味としては同じ部類に位置する。 』


『 正常は、正しく、常に。 』


『 常に、正しくある事。 』


『 常に、より最善を求める姿勢を持っている事。 』



『 よって、つまり

  正しくあってこその、正常。

  正しくあってこその、普通なのだ。 』



























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る