読み物&ログ
第1話 パン恋~sideP~(体験版)
ある日、かがり町――。
▼ 粉間めろんは、ぷくぅーっと頬をふくらせていた。おうちのパン屋さんで作っている、大大大好物の〖いちごメロンパン〗が売り切れてしまっていたから。
粉 間「お兄ちゃん、取っておいてって言ったよね⁉」
粉間兄「うふ、忘れたわ♡」
粉 間「部活頑張って帰ってきたのになぁ(ボール拾いだけど)」
粉間兄「あんた、コレでも食べなっさーい♡」
▼ 職人長の兄、くるまが灼熱の工房から顔を覗かせて、代わりにこちらも人気のパン〖ねこみみ食パン〗を、ウィンクと共に豪速で投げ飛ばしてきた。
▼ ……粉間は、ねこみみの角っこにおデコをぶつけてしまった!
(゚-^=)ノ""≣ パーン!! 🍞)))=゚-゚)ノ{ふぐぅ!
🍞 🍞 🍞 🍞 🍞
▼ その瞬間。町の東側にどでーんと聳える〖ふじた山〗のてっぺんから、パステルカラーの謎粉がパーンと噴出されました。この現象と同刻に魂が飛び出るほど驚愕していた粉間は、“パーンの同調”で、異界(パラレル・パン・ワールド)へと、飛ばされてしまったのです。
「あら大変♡」by粉間兄
🍞 🍞 🍞 🍞 🍞
▼ 気がつけば、ファンシーピンクの亜空間に、粉間はふわりと浮いていた。浮いている粉間のそのまわりには、こなまパン屋のいろいろなパン(商品たち)が、これまた無重力に浮かんでいた。例えば、あの人が好きな〖ツナちースティック〗。あの先輩達の好きな〖ハンバーガー〗、〖ポケデケージョ〗。やつの好きな〖揚げパン〗などなど。もちろん、粉間の大好物の〖いちごメロンパン】も浮かんでいて、
粉 間「い、いちごメロンパンだぁー!」
▼ と、思わず手を伸ばしたその横へ、突如〖〇〇〇〗のパンが光を纏って現れた。
粉 間「ふぇ、〖〇〇〇〗……?」
▼ 〖〇〇〇〗を左手に持ち、〖いちごメロンパン〗を右手に持って、粉間が「おやぁ~?」と首を傾げたところで、天からイケボ(音声)が降ってきた。
<システム:恋のパン・ルートが決定しました>
▼ 続けて目の前に、謎の選択画面がパーンと現れた。
< ♡。 『攻』『受』『リバ』『パンッ』。♡ >
▼ それらの意味は知らんけど。『受』を選べといわんばかりにぽわんと輝いていた気もするけども。ちょっと響きがキュートで、リアルに馴染みのある『パンッ 』を選んでみた。すると亜空間に重力が発生。粉間はだんだん真下に落ちていく!
粉 間「あ、これは夢だぁ♡ 美少年が落ちてくのは恋だけで十分ですぅ♡ なんちゃって、Σびゃあああああああああああ(高所恐怖症のめろん🍈)」
▼ わた飴みたいなもっふもふの雲海を落ち抜けて、さらにさらに落ちていく。すると、視界が明るくひらけて、ふしぎな陸地が見えてきた。どうやら浮き島らしく、下にひろがる大海原には島の影が落ちている。……そう、落ちている。
粉 間「落ちていくぅぅぅーーーー!!!!」
▼ 浮き島には、東西南北、緑が豊かで、山があり、川があり、人々の集落がありーの、高級住宅街もある。……これってどう見ても、粉間の住んでいる〖かがり町〗じゃあないの。
▼ でもちょっと違うのは、この浮き島の中央には、西洋の城塞のような巨大な建築物があること。それを囲む町並みは、和洋折衷のハイカラ寄りな時代を模して造ったテーマパークみたい!(……なんて、宙をじたばたしてる粉間には気がつく余裕もない)。
粉 間「落ちてるよぉ、落ちてくよぉ、ビエーン美少年薄明ぇぇぇ!」
▼ 粉間の身体は、その城塞へ向かって落ちていく。
🍞 🍞 🍞 🍞 🍞
<じたばた、からの――すとん♡♡>
⛅⛅⛅
||||
(=゚-゚)≣ _ ≖){?
粉 間「あ……💧」
🍞 🍞 🍞 🍞 🍞
▼ まさか粉間の落下地点が、
▼ 巨大城塞の……否、巨大な学園都市『かがり町立カガリスムプリズムブリリアントグロリアライトフラッシュ・パン・ドール学園♂』を支配する、
▼ 悪魔の生徒会・会長の、“お膝の上”……だったとは!
粉 間「すみますぇん♡(可愛く取り繕う)僕は通りすがりの……いや、落ちすがりの、ただの美少年Pですぅ!」
▼ 午後の授業中だった三学年の教室。自席にて、筋肉質の長ぁ~い足を組んで座る生徒会・会長〖松雪オーラ〗の、そのお膝の上に――すとん♡♡――と、粉間は謎ワープしていたのだ(1stスチル・Get!!)。会長と粉間の視線がしばしカチ合った後、ポイ★っと、その筋肉質な長ぁ~~い足で、粉間は放られてしまった。
▼ 床に伏した粉間の顎を、会長がその上履きの先でクイと持ちあげて、訊ねてくる。
オーラ「……貴様。その身長は一学年か」
粉 間「Σ身長関係ありますぅー⁉ って、あれ」
オーラ「……質問に答えなさい」
粉 間「あなた、なんて“冷たいたれ目”をしているの」
オーラ「……は?(≖ _ ≖)」
▼ 『かがり町立カガリスムプリズムブリリアントグロリアライトフラッシュ・パン・ドール学園♂』には禁句のワードがある……“たれ目”……である。
粉 間「松雪先輩……じゃないですね、似てるけど。あの人〖つり眉דたれ目”〗ですから。あなたは〖“たれ眉”דたれ目”〗。つまり……松雪パパですぅ!? 嘘ぉ、なんか若ぁーい♡」
オーラ「……は?(≖´_`≖)」
▼ 『かがり町立カガリスムプリズムブリリアントグロリアライトフラッシュ・パン・ドール学園♂』には禁句のワードがまだある……“たれ眉”……である。
▼ ウウウウウウウーウウウー ウッ(※いろいろ心配なサイレン音)
宗 方「無礼物ッ! 会長、お怪我はありませんか(粉間を取り押さえ)」
粉 間「みぎゃあぁぁ……あ? お巡りの宗方さんだぁ。ちょっと若い♡」
宗 方「逮捕。(ガチャ🚨)」
粉 間「えっ⁉」
オーラ「……連れていきなさい」
▼ 宗方にしょっ引かれて、ドベ学生&ヘタこき学生の挽回の場、最後の砦こと、学園地下の闇オークション会場へと連行される粉間。
粉 間「全然わからないんですけど僕、どうなっちゃうの?」
宗 方「歩け。(ヒソ… 言う通りにするんだ、だが希望は捨てるな)」
粉 間「ちょっと、全然わからない。説明を求めますっ!」
宗 方「私語をつつしめ(ヒソ… 黙れよ、豆)」
粉 間「Σビエ!」
▼ その様子を見ている攻略対象の美少年たち。
忍 「また生徒会の、悪魔の犠牲者か……(無表情)」
西 村「宵闇に競り……フフ(雅な笑み)」
怪 物「……(小鳥を肩にとまらせて、眠る)」
宮 「彼のゆく先にパンと光が差し入れられますように(祈り)」
マンガ「アアアア!(バグ)」
山 形「へぇ……可愛い子じゃないか(棒)」
近兄弟「お頭ァ、今日の特ダネ、スパーンと情報持ってきましたス!」
鬼 頭「何。謎の美少年が、オーラの膝上に落ちてきた?……ブハッ! 面っ白ぇ豆wʬʬ」
藤 田「ここは『かがり町立カガリスムプリズムブリリアントグロリアライトフラッシュ・パン・ドール学園♂』だよ(ぴょこぴょこ)」
▼ 粉間の去った後で……
森 屋「会長。今宵のオークションの品者リスト♂です」
オーラ「……そうか」
森 屋「はい。何を見ていらっしゃるんです」
オーラ「……私の今日のラッキーアイテム、豆と、ベーグルだ」
森 屋「Σあ、朝の占いですか」
オーラ「……私のシンが、起きがけに教えてくれた(冷酷なドヤ顔)」
森 屋「(不愛想な怪物が、占いを見るのか;)で、さっきの
オーラ「……フッ、楽しめそうだ」
✧(ノ□_□-) (≖ _ ≖)🍞
▼ その頃、粉間は……
粉 間「ここ牢屋じゃないですか。美少年をこんなジメったい所に閉じ込めて、この学園はそういうシュミなんですかぁー?」
粉 間「ねぇ出してぇぇぇぇぇ!」
粉 間「パンを、返してぇぇぇ!」
▼ 囚われの身に……闇オークション開幕まで、あと僅か!
<システム:松雪オーラのベーグル・パンッ・ルートですが、いつだって変更可能です>
🍞パン恋~sideP~・番外編!🍞
〖宗方聖の捕り物帳〗
宗 方「では……手筈通りに」
五十嵐『オーケイ! 闇オークション、ぶっ潰してやる(ヒーロー専用秘密回線)』
宗 方「勇者に敬礼を」
五十嵐『んじゃあ、そっちもお仕事頑張って🔥』
宗 方「ああ。一斉摘発といこう」
▼ 闇オークション会場の周辺に、闇市の灯りがともっていく。
包さん「さぁ今宵も儲ケルアルヨ!(お道具ずらり)」
宗 方「逮捕。(ガチャ🚨罪状:猥褻物陳列罪)」
ガトー「ネコを探しています、パートナーという意味で」
宗 方「逮捕。(ガチャ🚨罪状:変質者)」
ケーク「我が寮は、何方だったか?」
マンガ「マヨッタ💧」
宗 方「逮捕。(ガチャ🚨罪状:めんどい不審者)」
宗 方「さらに迷子。(マンガ・ロボットは補導)」
<直後、生徒会のお仕置き部屋に召喚される、宗方>
宗 方「何故です会長!(不服)」
オーラ「……世界観を理解していない」
宗 方「と、いうと」
オーラ「……値のつかないドベども。リリースしてきなさい」
宗 方「悪人どもを、世に放つことになりますよ」
オーラ「……何と。(心外)」
宗 方「?」
オーラ「……悪魔につかえる貴様こそ、悪人では?」
宗 方「!」
オーラ「……やはり、“紋”が薄れたか。オークションまで時間がある……刻みなおしてやろう宗方聖。更にこちらへ……おいで」
森 屋「✧(そそくさと退室)」
▼ その頃の粉間……
粉 間「出してぇぇぇぇ(見世物牢に、虚しく響く)」
郷くん「!!!!!!!(檻ガタ)」
▼ 皆がパンパンする、こんなお話……(パン恋~sideP~・体験版)
〖了〗
<システム:エイプリルフール2024、おしまい💮>
※あと普通の雑記を1エピソードだけ更新します。〆
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