第8話
一向に殺そうとしない。
やっぱり、殺意がないんだ。
なのに、背後をとって瓶をぶつけようとしたんだ。
そして今度は心中だ。
目まぐるしくことが進んでいく。
ちょっと待ってくれ。
瓶に触れると、その手は広がって手放す。
もう一度砕けた瓶は、形状なんて残さなかった。
何故、を探していた。
立ち上がって、何もかもがわからなくなってしまった。
お前は、どうしてこうもわからないんだろう?
ポケットから、カッターナイフを出して、突き立てた。
殺される前に殺さないと。
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