ボロ団地を復活させろ！

第1話

この町は少子高齢化が目立ち、町内を出歩く人は少ない。

だから、商店街は何らかのイベントが開催されていない限り昼夜問わずガラガラという深刻な状況。

この事態を重く見た町は打開策として県営団地の一部を買い取って改装工事を行い「この町は少し前の町では無い！生まれ変わった！」ということをアピールしたいようだ。

まず、町は地元の不動産屋に協力を仰ぐと担当者から「普通に建て替えして売るんじゃ目立たない。

若い人も取り込みたいなら派手にやらないと何も変わらない！」

と言われ、相談に相談を重ねた結果、旧・県営団地の敷地内に広場を整備する予定を組み込む。

「町の予算を超えないように、団地周辺を整備していく方針ではありますが現状ギリギリなので、何かしらの欠陥などが生じた場合は間違いなく予算はオーバーすると思います。」

と不動産屋から、万が一を想定するようにと忠告を受ける。

工事終了後に陥没などといった大事故は何が何でも回避したい。もし大事故が発生すれば信用問題となって町自体が消滅してしまう可能性がある。

そんなことは絶対に許されない。