疑似魔法少女☆かると
青辺 獄
第1話
疑似魔法を使う少女たちがいた。
水に語りかけて結晶を変化させる、ブルー。
磁気ネックレスで肩こりを治す、イエロー。
マイナスイオンで体調を改善させる、グリーン。
血液型で性格を操る、レッド。
そして、守護霊とかオーラとかなんかそういうものでパワーアップする、ピンク。
彼女たちは、興宗教団体『アナザーワールド』の用心棒として誕生した。
アナザーワールドには、「死んだら自分が望む異世界に行ける」という教義があった。そのため、入信者は、「めぐみん萌え!」とか「レムりん萌え!」とか言いながらトラックに轢かれて死んだ。入信者には巨額の生命保険が掛かっており、受取人はアナザーワールドの教祖である江原啓なんとかになっていた。
「死んだら異世界に行けるなんてインチキだ! スピリチュアルなんてインチキだ! 魔法少女もインチキだ! なにもかも全部インチキだああああ!」
大嘘月という男が、カミソリを片手に暴れまわっていた。彼はいちおう物理学が専門で、周りからは『教授』などと呼ばれていた。
大嘘月教授は、カミソリを振り回しながらアナザーワールドの本部に突っ込んでいった。そして魔法少女たちの喉元を切り裂いていった。
「あぎゃあ!」
魔法少女たちは悲鳴と血しぶきを上げながら息絶えた。最後まで抵抗していたのはピンクだった。
ちなみに、このピンクの魔法少女が『かると』である。
「インチキだああああ! お前ら全員インチキだあああああ!」
大嘘月教授が、かるとに襲いかかった。かるとは守護霊を呼び起こそうとしたが、何も起こらなかった。次にオーラで迎撃しようと思ったが、なんの効果もなかった。
かるとは喉を掻っ切られて死んだ。
「よくもやってくれたなあ!」
怒った江原啓なんとかが、守護霊とかオーラとかそういったやつで呪い殺してやると怒鳴った。大嘘月教授は馬鹿にしたように笑っていた。
「せってー許さねぇぞ、このプラズマ野郎!」
江原啓なんとかが両手をひろげて襲いかかった。いちおう、オーラを出しているという演出のつもりだった。
もちろんそんなスピリチュアルな力などあるはずもないので、江原啓なんとかは両手に力を込めると、大嘘月の首を締め殺した。
「おお……かわいそうな娘たちよ……」
江原啓なんとかは、惨殺された魔法少女たちを見回すと、にやにや笑いながら死姦した。霊感商法でたっぷりと肥えた私腹を露わにし、「俺の霊能力をそそぎこんでやるぞ!」とか言いいながらブルー、イエロー、グリーン、レッドを次々と犯していった。
最後にピンクの上の覆いかぶさると、「お前の前世ごと犯してやるぞぉぉぉぉ!」とか「千里眼で膣のなかに宇宙が見えるぅぅぅぅぅ!」などと喚きながら口からゲロを吐いて腹上死した。
来世は詐欺師以外のものに生まれ変われるといいですね。
疑似魔法少女☆かると 青辺 獄 @Blue-Limbo
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