第48話




「ドン、ドン、ドン、ドン、ッドン、ッドン、ドンッ、ドンッ、ドンッ、ドンッ!ドンッ!」



土煙と共にやってきたのは、それ一つが死神にも見えるほどの魔物の大軍。



「来たぞ、奴らだ」



そう貫禄ある冒険者が言うと一人が生唾をごくりと飲む声が聞こえ、全員が顔をしかめ覚悟のある双眸を相手である魔物に向ける。


だがしかしそれは全く違う形で驚きと尊敬と恐怖と神々しさに変わった。







万はくだらないほどの神々しさのある様々な色の槍が飛んできたのだから――――









一方創太はアル、ユリアを天空から送りに行き、所定の位置に着いたことを確認してから音楽機器を作動させそれなりに用意した処刑用BGMをつけて作業する。




でも創太の顔は真剣そのもので、神術に魔力を組み込み強化する。神術「ブラックホール」を数十倍強化し、それを槍状に形成する。そして人々に危害を加えない様に改良しつつできたのは「ブラックランス」という神術。そしてそれを3000個空中で待機させておく。




そしてもう一つ創太は槍を創造する。

構築したのは「創無神の祝槍―(アディ・ウベルテ)-」。

それを王国を囲むように配置するため4000本。この槍の効果は槍と槍の間に結界を張り。その結界の中にいる相手を回復などその者に合った効果を一個付与するというあまりパッとしない様な効果だが、一応王国を守らないといけない立場になってしまったので仕方なくの4000本。




そうして創太はそれをまるで服を着るかの如く操り、纏う。そして







「これで終わりだ。」






それが創太の、開戦の合図であり、これで終わりという創無神中宮創太の宣告。その主の言葉を叶えようとするがごとく、魔力を帯び、一斉に地上へと向かう。それはまるで、神からの警告。魔物如きにこれにあらがう術は無し、だからこそ創太は言った



―ーー”これで終わり。”と。





そして創太はこうも思い、世界がそれに同意する。







これで、終。









「な、な、なんだ。あれは―――」




そういうのも無理はないだろう。さっきまで魔物の死の足音に抗おうと人々は立ち上がり向かうといったところで、まるで天から降ってきたといわれても信じるぐらいの勢いであちこちに神々しい槍が刺さっており、そしてその槍が魔物をの生を否定するかの如く魔物を無へと返しているのだから。




「な、何が起こっているんだ―――」

「オイ、見ろ!アレを――」




そう冒険者が口を出すと一斉に上を向いた。そしてすべてのそこに住む人々は見た。

神々しい槍が自分達の周りにゆっくりと降り立っている様を、それはまるで天からの使いに見え、ある者には聖女に見えたともいわれる槍が約3000本。ここグリューン大陸に降り立ち、刺さる。そして自らの役目を果たさんとするべくほかの槍の間に結界の膜を張る。そうして、まるでつながりを求めるかのようにつながった槍の膜は、やがてグリューン王国すべてを包み込む。





そしてさいごの3000本の槍の行方は?と聞かれると、国民はひきつった顔で、震えた声で、「あ、あそこ…」と唱えるしかあるまい。



槍が繋がりを求めた後、上を見てみるとまるで音速の速さで地上に突っ込む残り3000本。そして1本、1本と槍が突き刺さると共に地面が割れ、大地が砕ける。



そうして刺さった槍は全てに置き、轟音を立ててその変形を変える。

そうして刺さった槍は全てに置いてこの形態になった。







――――そう。この世界にならない造形。モデル。それは現代の遺物。科学と呼ばれる力を使い電気を動力にして動く。槍型変形ロボット約3000体が、禍々しい眼で主の敵である魔物どもを見つめていた。







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