作品内外、当事者以外の何者から見ても好き合っている者同士のラブコメというのは、安心感がある一方で歯がゆさが過ぎる。
本作は剣道で縁を結んだ後輩男子と先輩女子、というシチュエーションであるが、互いに好き合いながらも同時に相当の奥手で、進展する気配があるようでまるでない。見ていてなんともまどろっこしいというか、イライラとさえするような心地になるのだが、そんな気分が悪くないように思えるのも、ラブコメというジャンルの持つ魅力であろう。
とにもかくにも、どっちが先でも構わないので、さっさと一本を決めてほしいものである。