別の作品の返信に「コメントって嬉しい」とあったので、星評価だけでコメントしていない作品にも、なるべくコメントすることにしました。
考えてみたら、私も「星評価は嬉しいけれど、でも具体的にどこが良いのかわかった方が嬉しいし、今後の作品作りにも活かせるのになあ」というタイプでした。

他の作品もそうですが、この作品も、まず文章が好きです。スラスラ読みやすいです（以前に別の作者様に「読みやすい」という感想を書いたら「私の作品、ラノベっぽくないから意外！」と返信されたことがありますが、そういう「読みやすい」ではないです。「ラノベっぽい」と「WEB小説っぽい」は少し違うかもしれませんが、むしろ私は、WEB小説にありがちな「よくいえば端的、悪くいえばスカスカな文章」は、イメージが頭に入ってこないので「読みにくい」と感じます）。

内容的にも、現実感がある、と好感が持てました。今の時代、こういう状況は現実でも結構あることなのでしょうし、そこから「リアリティーのある派手なドラマ」を描くこともできる題材なのでしょうが……。
この主人公の感情、ワーワー騒ぐような激しいものとは違いますよね。淡々とした感じ。でも、その『淡々』こそが、最初に感じた『現実感』とうまくマッチしている、と思いました。淡々とした内面吐露だけで、こんなにきちんとした物語として成立するのか、と感心さえしました。

……と感想を書いて改めて思ったのですが。
この作品の雰囲気を、私はこのように感じたので、ラスト2行（『泣くの？怒るの？喚き散らすの？』とか『。焦らずじっくり』とか）は、まさに最適な締めくくり方でしたね。素晴らしいです。