第7話 旅とかどうでしょう
あれから三日。
魔剣使いとの戦闘を終えたシラノは、
「先輩だぞ!? 師匠だぞ!? お姉ちゃんだぞ!? うわぁぁぁぁあん、ボクを置いてくなよおぉぉぉぉぉぉぉお――――――――っ!」
黒髪を振り乱すフローに縋りつかれていた。
膝に胸が押し付けられる。思った以上に大きくて柔らかかった。
◇ ◆ ◇
基本的にこの世界の動物は、シラノの知る地球と同じだ。
犬、狼、馬、猫、キツネ、タヌキ、子ブタ……大まか同じだ。穢れなるものが溜まって魔物に変わると言うところを除けば、地球とそう変わらない。
だが、一つだけ違った。
スズメの代わりはグランギョルヌールという動物だった。
全身に粘液を滴らせながらおぞましい鳴き声を上げて飛ぶ手のひら大の鳥のような何かである。
なので朝チュンではなく、朝グランギョルヌールがこの世界のスタンダードだ。
いや、朝チュンのチュンは鳴き声なので正確に言うなら朝オロロンゲボーロだろうか。おぞましい。
ともあれ、シラノは朝オロロンゲボーロによって目覚めた。自宅の簡素なベッドの上だった。
はて、あれからどうしたろう……と首を捻る。
出血の激しい腕の付け根を触手で縛り上げ、幾度も幾度も倒れかけながらも触手ロープを頼りに森を抜けたところまでは朧げながら記憶がある。
身体を起こし――ズキリと傷が痛んだ。全身の打撲。鬱血したそこが、引き攣るように痛みを上げていた。
(痛てぇ…………でも、これだけか?)
放っておけば出血多量であの世送りでもおかしくない。右腕はそれほどの重症であった。
だが、見れば包帯はない。
それどころか傷一つなく――違いと言えば、若干腕全体が赤いことだろうか。
おかしい。
そう、首を捻っていたときだった。
ガチャとドアが空き、
「あ……」
「……ども」
水を組んだ桶と、濡れた雑巾を手にしたフローがそこにいた。
雑巾はともかく――まさかそれで看病してたとは思いたくない――なんと言っていいか判らず、ひとまず頭を下げる。
怒るだろうか。泣くだろうか。恐る恐る顔をあげると、
『■■■■・■■、■■■■――――』
真っ赤な触手だった。真っ赤な触手の群れだった。内臓みたいに真っ赤な触手の群れだった。
抵抗する間もない。なすすべもなく触手に吊り上げられた。きっちりと四肢の内二つを抑えられてるあたり、これは百神一刀流・一ノ太刀“
「バカバカバカバカ! 心配したんだよ!」
「すみません、先ぱ――」
「えっ」
「――いや、師匠」
「先輩って呼べよぉぉぉぉぉぉぉお――――!? 心配したんだぞ!? 看病したんだぞ!? 不安だったんだぞ!? 全然目を覚まさなくてボクだって泣きたかったんだぞ!?」
「すみません師匠」
「うわぁぁぁぁあ――――――――ん!」
ぽかぽかと殴られ続けるが、基本的にフローはそんなに身長が高くないのであまり届かない。
だが術者の精神に呼応したのだろう。触手がサンドバッグよろしく左右に動きまくる。
マグロめいた無表情のまま、シラノはしばらく壁に叩きつけられ続けた。
「帰って来たら血塗れで倒れてて、本当に驚いたんだからね! 三日も目を覚まさないしさあ!」
「すみません……」
「身体に傷なんて作ってどういうつもりなんだい!? 身体は資本なんだよ!? 触手と違って替えが利かないんだよ!?」
「……………………あ、はい。うす」
先程の一連の流れで全身の打撲の数が軽く倍になったが、ようやく触手から降ろされたシラノは素直に頭を下げた。
ちょっと息抜きに散歩したら魔剣使いと遭遇して、命懸けで決闘をしていました――――。
フローに説明しながら改めて思い返してみたが、やはり流石に話が突飛すぎるしシラノとしても予想外のイベントであったが……それはそれだ。
フローの顔に
「その右腕は触手を寄生させて治したけどさぁ……」
「え」
「寄生だからね? 相手の身体の一部にするなんて簡単だよ。ボクたちにとっては基本的なことだね」
「……マジな話スか」
「色が赤いよね? それ、キミの身体であり触手だよ?」
触ってみても他の組織と違いは見られないが、心なしか丈夫になっている気がした。
なんとなく、もう一度触手抜刀を行っても簡単には壊れないような予感がある。
触手って凄い。シラノは改めてそう思った。
「それにしても治ったからいいけど……魔剣と戦うなんて、命知らずがすぎるよキミは」
「……まぁ、不可抗力というか」
目を背けながら暗い金髪を掻く。
同じ状況になってまたやるかと言われたら二度とあんな思いは御免であるが、多分またやってしまうかもしれない。
それがどうにもバツが悪い。シラノ自身判っているから尚更だ。
ただ――――悪いことばかりではない。
少なくとも収穫はあったのだ。それも、大きな収穫が。
「でも、判ったことがあります」
「判ったこと?」
「はい」
三つ編みを揺らして問い返すフローに、シラノは頷いて続けた。
「……思うに、触手使いって表現の仕方というか……人との関わり合いの仕方が悪かったんじゃないですかね」
「そ、それは触手使いを陥れようとする悪の卑劣な陰謀で――」
「真面目な話で」
「……はい」
「ボクだって真面目に言ってるのに……」としゅんとして呟かれたが、ここは涙を飲んで耐えた。
フローが嘘を言ってるとは思わないが、知り得もしない過去の話はいい。
ここからは未来の話だ。シラノと、フローと、その他のまだ見ぬ触手使いの為の話なのだ。
「やろうとしたら一人で百人分の仕事ができる、何もなくても道具や武器が作れる、医療行為にも使える……それに直接戦闘でだって魔剣を倒せる。
触手使いは何かに劣ってはいない……いや、何にも負けない万能な魔法使いだと思います」
別に女性に性的な作用をしなくたって――――というかそんなものむしろ邪魔だ。
一人の女性を誑かせる為に共同体一つを敵に回すか、それとも共同体の頼れるなんでも屋として皆に受け入れられるか。どちらが得かと言えば、間違いなく後者だ。
触手使いには大いなる可能性がある――――。
これは、冗談でも欺瞞でもなく本気でシラノが思ったことだ。
「という訳で、俺は触手剣豪として旅に出ます。少しでも世間からの触手使いの印象を……変えられたらと思って」
「……」
「正直、触手使いもなんとか工夫すれば……もっといい形になるんじゃないかな、と。俺はその助けになりたいです」
触手への恩返し――なんて言うほど触手に恩はないが。
それでも命の危機には役に立ったものだし、この世界のシラノは触手使いの生まれだ。
元は異なる世界から来たなど関係なく、一応はこの世界の自分の先祖に当たるものには……何かしらのお返しというか、お礼はしても良いのではないだろうか。
他にはまぁ、こちらで母を亡くしたばかりの自分の気持ちを切り替えてくれたフローとか――――
「……師匠?」
その、当のフローが俯き加減で震えていた。
何か彼女の地雷でも踏んでしまったのか。そう思って立ち上がったシラノ目掛けて、それは来た。
「先輩だぞ!? 師匠だぞ!? お姉ちゃんだぞ!? うわぁぁぁぁあん、ボクを置いてくなよおぉぉぉぉぉぉぉお――――――――っ!」
バッと飛びかかり。
駄々っ子のようにというか、完全に駄々っ子としか言いようがない動きで足にしがみつくフロー。
泣き喚く彼女によって動物の尻尾めいて黒い三つ編みが振り回され、宝珠めいた紫色の瞳は見る影もないほど大粒の涙で曇っている。
年上とは思えなかった。というか、フローだとは思えなかった。元々少し残念だとは思っていたが、色々と衝撃的すぎる。
「なんでそんなこと言うのさぁ!? キミはあれかい!? そんなにボクみたいな触手使いと一緒にいることに耐えられなくなったのかい!?」
「師匠、話を……」
「それに街は怖いところなんだぞ!? ボクはやられたことないけど、石とか投げられるんだぞ!? 拐われて売られちゃうんだぞ!? 触手使いってだけで差別されるんだぞ!?」
「いや、それを撤回させに行くってことで……」
「ボ、ボクのことが嫌いになったのかい!? うっとおしいお姉ちゃんだと思ったのかい!? 頼りにならない師匠だと思ったのかい!?」
「いや、そんな……。あの、話を……」
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――ん!」
なんとか宥めようと両手を伸ばすシラノに感謝こそあれ、フローを疎む理由などない。
辛気臭くなりそうなところを明るくして貰ってもいるし、触手使いとしても大切な師匠であり先輩だ。
彼女がいなければ今頃自分はどうなっていたかと思うと、嫌える筈がない。
それを素直に言おうか、やはりこっ恥ずかしいので上手く誤魔化しながら伝えようか悩むシラノだったが――――なんと二秒後にそんな気持ちが丸きり失せた。
「それとも着替えをヌメヌメの触手にさせたのが駄目だった!? それを触手に拭かせたのが駄目だった!? シラノくん触手盛りとかしてたのが駄目だった!?
もしかして触手液を混ぜたご飯かい!? それとも触手をお肉として料理に出したこと!? 触手に看病させてボクは普通に寝てたこと!? どれかな!? 心当たりが多すぎるんだ!」
頭を抱えたかと思えば、滂沱の涙を流すフローは混乱しながらおまけに更にブチかました。
「シラノくんには触手が似合うと思って修行中はいつも少しキツめに縛ってたこと!? 触手が好きになってほしくて毎晩耳元で囁き続けたこと!? 寝顔を見てニヤニヤしてたこと!?
いや、触手でシラノくん人形を作って裏声でキザな台詞を言っていたこと――――いや、それともええっと…………」
そうして並べ挙げられる罪状、罪状、罪状……。
指を折って数えだしたフローに向かって、シラノが言えることは一つだった。
「師匠……いえ、先輩」
「え? い、今ボクのこと先輩って――」
「――別れましょう。俺たちは一緒に暮らすには向いてないです」
「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ――――――――ん!? シラノくんがグレたぁぁぁぁぁぁぁあ――――――!?」
「こんな狂った家にはいられない。俺は旅に出ます」
わりと本心だった。
何の肉かは判らない、味も碌にしない不思議なステーキがまさか触手だとは思わなかった。というか触手が食べれるものだと思わなかった。
というかなんてものを食べさせてくれたんだ。
「ボクのことを捨てるって言うのかい!? ボク目掛けて触手を使っておいて! ボクに触手を使ったのに!」
「人聞き悪いこと言わないで下さい。修行です」
「乙女の柔肌に触手を這わせたんだぞ!? 責任とって結婚するべきだと思わないのかい!? 女の子に触手を使ったんだぞ!? 責任問題なんだぞ!?」
「……」
「見るなぁぁぁあ!! なんでそんなゴミを見るような目をボクに向けるんだよぉぉぉお!!」
「胸に手ぇ当てて考えて下さい」
流石に呆れ返ってシラノは何も言えなくなった。ここまで残念というか、人として完全に駄目な類いだとは思わなかった。
やはり触手使いは人間的に大きく問題があるのではないか。シラノは訝しんだ。
果たして言うほど触手使いの名誉を取り戻す必要があるのだろうか。自業自得ではないか。
……だが、まぁ、やはり恩人なのだ。
少なくとも右腕一本、フローがいなければ今頃シラノは不便な生活を強いられていただろう。
まぁ、多少なりとも反省してくれれば――と横目で伺ったときであった。
「胸……ふふ、そうかそうか。そういうことか」
「師匠?」
「ふふ、ふふふふふ、ふふふ……」
俯きがちのフローの目は、垂れてきた前髪で隠されていた。
その状態で零される妖しい笑い。
何かと思えば――我が意を得たりとばかりに勢い良く顔を上げた彼女は、実に得意げな笑みを浮かべて人差し指を突きつけて来るではないか。
「つまりキミは――あれだ! 女の子に釣られたんだな! おっぱいとかそういうのに釣られたんだ!」
「……」
「街に出ておっきなおっぱいの女の子にイヤらしいことしたくなったんだ! そうだろう!」
「……」
「普段は澄ましてたり淡々としてたりするけど、キミだってそういうイヤらしい気持ちを持った男の子だったんだね! おっぱいに釣られたんだ! おっぱいにね!」
「……」
「なんか凄い気の毒な人を見る目を向けられてる気がするけど、ボクは騙されないぞ!」
「……」
押し黙るシラノの前で、フローが両腕を組む。
ぽよん、と。
乗り上げた。
分厚いコートに包まれているがその下でも一応そこそこの存在感を放つおもちが、強調されるように乗り上げたのだ。
「ふふ、どうだい? ボクも中々のものだろう? 街になんて出なくても、ここにそれなりにたわわに実ったものがだね――」
「……師匠」
「わひゃ!? し、シラノくん!?」
挑発的な目線を向けていたフローは一転、肩を捕まれるなり目を白黒とさせだした。
「ちょ、ちょっと早いよ!? そそそそそ、そういうことはね!? ま、まままま、まず手を繋ぐところから――」
「師匠」
「いや、それはボクだって興味あるよ!? でもね、そういうのはもっとお互いを知ってというか、こう、お花畑でね!? 綺麗な夜景でね!? 星を見ながらね!? ボクのことを優しく――」
「師匠」
「そ、そんなに真剣に見られたってダメなものはダメだからね!? い、いや、その……そんなにアレなら少しぐらいだったらボクだって考えなくもないけど――」
「師匠」
顔を赤くして脂汗と共に目を回すフローとは対照的に、シラノはどこまでも真顔だった。
そして言った。
「――女の子が大声で『おっぱい』『おっぱい』言わないで下さい。いくら触手使いでも品位を疑われますよ」
「……………………ハイ」
「触手使い、そういうところっスよ」
「…………………………………………ハイ」
「そういうことばかりしてるから、触手使いは悪く言われるんスよ」
「……………………………………………………ハイ。生まれてきてごめんなさい。触手使いでごめんなさい」
あまりにもどうしようもないぐらい冷えた目線を前に――。
フローは泣いた。さめざめと泣いた。突き付けられた冷静な言葉の刃に女として本気で泣いた。
◇ ◆ ◇
それから経つことどれぐらいだろうか。
床に女の子座りをして泣いて、体育座りで床に文字を書き出して、かと思ったら急に笑い出して、触手に語り掛けるフローをようやく宥め終わったのがつい数分前だ。
先ほどのようなアレが女にモテぬ原因かもと自戒しつつ、シラノは窓の外を眺めた。
影から察するに、そろそろ昼だろうか。
なるべく早いうちに出立したいのだが――。
ううむ、と頭を掻く。フローは目尻を赤く泣き腫らしていた。
「……というか、なんで師匠は置いてかれる前提なんですか?」
「え?」
「いや……そりゃ、師匠が街にいい思い出がないって言うなら別ですけど……何かやることあるんですか? この家で?」
「……ボクも一緒に行っていいのかい?」
「一緒にというか……家主のいない家に住むつもりだとは思ってなくて…………師匠が前居たところに戻るんなら、ついでに俺も色々と案内して貰おうかなって思ってただけで」
少々厚かましいことかもしれないが、何せシラノはこの世界に不慣れだ。
魔術士、魔物、魔剣使い、冒険者の酒場に賢者の金言に――と色々とフローから聞きこそすれ、本当の意味でこの異世界に触れてはいない。
つまり、
「嫌とか、面倒ならいいですし……さっきの言葉を聞いたら、街に無理に案内しろって言うのもなんか……。
元居たところに帰るんじゃなくて、ここに残るって言うならまあ……この家は好きにしてくれても……母さんの遺品を荒らさないならっスけど」
言いこそすれその辺り心配はしていないので、彼女がどうしても住みたいというなら家を貸すのもやぶさかではない――その程度には信用しているつもりだ。
「うん? ほほう、つまりボクと一緒に行きたかった?」
「ええ、まぁ」
「なるほど……なるほどなるほど。シラノくん、キミは不安なんだね?」
「……まぁ、多少は」
「多少? いいや、そういう嘘はよくないよ? 本当は不安の筈だ。だって外には危険がいっぱい! そしてキミは引きこもり……不安を感じないわけがないからね!」
「うす。……まぁ、それは」
いざ言葉にされると面白くはないが、フローの言うことに間違いはない。
竜がいるとか。他にも魔剣使いがいるとか。
城塞都市ってのはそもそもなんだとか。この世界の通貨はどうなっているんだとか。知らずに無礼を働いたりはしないかとか――――正直、挙げればキリがない。
(うっかり街のタブーを踏んで、市中引き回しの上に獄門とかなってもな……)
ううむと眉間に皺を寄せるシラノの袖を、フローが引っ張った。
そして、
「ついていく――――いや、案内するとも! ボクのことをどんどん頼りにしていいんだよ!」
どうだと両手を広げて満面の笑みを浮かべる。先ほどまでの様子は嘘のように、紫色の目を嬉しそうに輝かせていた。
「それはすごく嬉しいんスけど……本当にいいんですか? 触手使いは嫌われるとか危ないって……言い出したのは師匠ですよね?」
「ふふん、ボクを誰だと思ってるのかなシラノくん! ボクは師匠だよ! 免許皆伝だよ! 先輩だよ! お姉ちゃんだよ!」
最後の方は関係ないかもしれないが、シラノにとって心強いのは確かだ。
いざというときの傷の治療は何より、最も重要な知識という武器がある。それに、話し相手がいると道中も気楽に進める。
「という訳で! もっとボクを褒めようね! ボクに頼って、ボクのことを敬おう!」
「はい師匠」
「先輩って呼べよぉ……なんでだよぉ……」
「もう少し人としてちゃんとしてくれたらスかね」
「ダメ出しするなよぉ……ボクのことが嫌いなのかよぉ……」
「……」
「なんか言えよぉ……」
言ったら言ったで調子に乗ると思うので、シラノは黙った。
ともあれ、これで憂いの大半が晴れていく気分だ。
異世界。というか見知らぬ土地。ぶらり途中下車の旅。旅は道連れ世は情け。可愛い子には旅をさせよ――は関係ないかもしれないが、どうせなら楽しく旅をしたい。
初めての世界。様々な事柄。それを一人でなく味わえるのは、実にシラノも幸運で――
「……ところでシラノくんも男の子なんだね。さっきは意識してたね? ふふ、お姉ちゃんのおっぱいに――」
「……一人で行くか」
「うわぁぁぁぁあん!? 冗談だよぉぉぉぉぉぉぉお――――――――!?」
「……」
「置いてくなよぉぉぉぉぉぉぉ――――――っ!? なんで無言なんだよぉぉぉぉぉお――――っ!?」
泣きながら引きずられていくフローと、早まったかもしれないと眉間に皺を寄せるシラノ。
因果応報。触手がそう笑っていた。
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