vs, ブロブ Round.6
とりあえず
まだまだ知りたい事はあるけれど、これ以上はラムス自身も引き出しを持っていないようだ。
つまり聞き出せる情報は、
「で、これからどうすんの?」
誰に言うとでもなく、ボクは今後の指針を求める。
「しばらくは相手の
「みたいね。受け身一点張りっていうのは
「じゃなくて、ラムスだよ」
ボクの指摘に全員が直面した課題を気付く。ラムス本人も含めて。
「どうもこうも、人間に危害を加える〈ベガ〉を放置しておけないわよ」と、ジュン。
「心配無用。
「
涼しい態度でラムスは
どうやら素直に
観念したかのような乾いた
「
「え?」
意表を突かれたといった具合に驚いていたよ。
ラムスも……だけど、
「そうか、
「でしょ? だから、この
「あなたって、時として鋭いのよね。普段は考えなしの
それ、
「で、何さ?」
ボクは
「それは、その……か……家族を──」
「え? 明るい家族計画?」
「違いますけどッ?」
ガチで
興奮を
「誰でもよかったんです。
「ふぇ? 孤独って……友達とかいないの?」
「友人は
「なるほど、合点がいった」クルロリが分析論を
「来る日も来る日も孤独──地球人を
ボクの心に
それで、あの〝まったり女子会〟だったワケか。
嬉しそうだったもんね。この
「そうした日々に虚無感が
「ジャイーヴァ……か」
噛み締めるように呟くジュン。
その声音は一転して〝ひとりぼっちの異邦人〟への同情を
「じゃあ、ジャイーヴァと子作りを?」
「ですから! 直接的に子供を設けたいわけではありませんわよ!」
また
「あなたの心情は判ったとしても、肝心の〝
ジュンからの強い追求。
「正直、
「ええ? そんなの絶対ダメだよ! 平穏な家族を引き裂いてまで、アブるなんて!」
ボクの
「もしも、そのような事態になっていたら、後悔しきれませんでしたわ」
そして、彼女はボクを正視した。
「
う~ん……何か納得できない。
これじゃラムスの気持ち、投げっぱじゃん。
だから、ボクは提案した。
「もう、さ? ユー、ボクん
「……え?」「……は?」
「そうだ、家族になろう!」
「「ええぇぇぇ?」」
室内反響するほど
ラムスとジュン、双方から。
「あっけらかんと『そうだ、京都へ行こう』みたいに言うな!」
「正気ですの? そんな重大な決断を
「もう、二人してウルサイなぁ」
あまりに興奮した抗議のウザさに、ボクは耳の穴をほじくって流す。
「この
「そうですわよ!
ボクは
「そこは
「理由になっていませんけれどッ?」
メイドベガ本人からツッコまれた。
ってか、キミのために提案したんですけど?
「
「あ……」
ラムスが
けれど、これまたヘラヘラと
「へーきへーき。またボクがイチから教えるもん」
「……不合理」
クルロリは理解不能といった表情を浮かべていた。
間髪入れずに、ジュンが
「だいたい、あなたのお母様はどうする気なの!」
「だから〈
「何とか……って、具体的にはどう説明する気なのよ?」
不安げに確認するジュン。
「う~ん?」──
「「まさかの捨て猫扱いッ?」」
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