ミルクレープの発祥は私だ!
またまた妄想記事を書かせていただきます。
突然ですが、わたしの母は食育に厳しかった。幼い頃から食べさせてもらえたおやつは、ポッキー、マリービスケット、どうぶつビスケッツなど、なんとなく材料がイメージできるもの。市販のジュースなんて年に1度くらいしか飲ませてもらえなかったし、マックなんてもっての外でした。
そんな母ですから、手作りのおやつもたまには作ってくれます。一番作ってくれたのが、母曰く、パンケーキ。卵、小麦粉、砂糖と牛乳を混ぜて焼いただけのもの。ベーキングパウダーなんて入れてないから膨らまない。重曹も入ってないから膨らまない。どちらかというと、ガレットの分厚い版みたいなものでした。
それでも私達、姉妹にとっては貴重なおやつでした。そして簡単だから作り方も見よう見まねで覚えました。生地の硬さもなんとなく。バターで焼けばふんわりといい香りが広がります。そして厚みのない分、我が家のパンケーキは一度に10枚くらい焼くのが普通でした。
そして、ドトールにミルクレープなるものが並ぶずっとずっと前のこと。小学校低学年の私に姉が言いました。今日はお母さんの誕生日だからケーキを作ろう!分厚いケーキは作れないから、いつものパンケーキの間に生クリームを塗って重ねて作ろう!
なんていい案だと思いました。生クリームを作るのは腕が疲れて大変でしたが、なんとか作れました。できあがったケーキは、厚さ5ミリほどのパンケーキに1ミリほどの生クリームが潰されるように挟まれていて、想像通りとはいかなかったけれど、母は甚く感動してくれました。
そして、感動のあまり新聞の投稿記事に応募したそうです。そしてそれは採用され、新聞に載ったのだそうです!
それから数年後、日本で突然ミルクレープが流行りました。それを見て、私と姉は思い出しました。小さい頃に私達が作ったケーキを。あまり美味しくなかったので二度と作りはしなかったけれど、大変な思いをして作ったあのケーキを!
わたしはここで、声を大にして言いたいのです。
ミルクレープの発祥は私達姉妹であると!
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