ラプラスのサイ
@kazukiichinose
第1話遅刻
ピピピッピピピッ
静かな部屋に目覚ましのアラームが鳴り響く
「もう朝か、」
ベットからゆっくり体を立たせる
朝食を準備し、双子の妹を起こしに行く
「涼香ちゃん、冷香ちゃん起きて」
「んーおはよ、お兄ちゃん」
この目覚めのいい妹が、
頭は良くなんにでも要領がよくそつなくこなす優等生 ワガママさえなければの話だが
そして、目覚めの悪くいつもお姫様抱っこで、リビングに連れていく必要のある手のかかる妹が
考えてから動くのではなく直感から動くタイプ、正義感に溢れ弱者に優しい。運動神経が良くて先月の大会で優勝し、来月の初めに全国大会に行くそうだ。しかし、頭の良さはまぁまぁまぁ、いつもテストで1位を取ってくる姉に比べて、大体中間あたりにうろついてる
真ん中なのだから、悪くはないのだろう
妹達とテレビを見ながら朝食を食べる
「あ、舛さんだ」
ホタテ好きのアナウンサーが事件について報道する
「
そうこうして、
朝食を終え、顔を洗い、歯を磨く
妹達は黒いセーラー服に着替える
僕も僕で、黒い学ランに着替える
3人で玄関を出て、駅に向かう
学校の方向は逆方向なので駅で別れる
住宅地に降りるこの道を15分ほど真っ直ぐ行けば僕の学校。
ポケットの中のスマホ手に取り時間を確認する
「7時半…」
よし、間に合うな、
赤信号の交差点
信号が青く光り
横断歩道を渡る
また、赤信号
また、赤信号
(おいおい、これじゃ遅刻になるじゃないか、)
腕時計を見ると短くない方の針が
時計の文字盤の真下を指している
「7時半?!」
壊れでもしたのか?
ポケットからスマホを取り出そうとするが
そこで気づく
ズボンが汚れている
よく見るとカバンも学ランも
一体いつ汚れた?
そんなことを考えながら
スマホを取り出す
・7:30・
そこにはそう映っていた。
街の時計塔もビルの壁にある時計も
狂いもなく同じ数字が浮かびあがった
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