問わず語りの備忘録【１】

49）ゆるっと他薦 その17（短編・同題異話SR）

【同題異話SR -July- 夏思いが咲く】

　順不同――ではありますが、ジャンルごとにほんのりまとめています。

☆新吉さん作（詩・その他/夏の記憶）

　いいことばかりじゃないけれど、苦しいだけでもない。強い思いなんてなくてもいい。願いや祈りじゃなくてもいい。休みながら。立ち止まりながら。小さな思いを胸に花を育てる。

　言葉にこめられた『思い』がとても身近な1話600文字×6話。4月からのタイトル『桜花』『440円』『字句』がさりげなく入っているのも素敵です。

（全6話/3,600文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890221408

☆蜜柑桜さん作（現代ドラマ/留学）

　煩雑を極める留学準備。研究者の主人公と会社員の彼との感覚のズレ。周囲の無理解。そして空港ダッシュの緊迫感。

　描かれているのは留学先に向かうフライトとそこにたどりつくまでの回想――なのですが、なんでしょう。手に汗握ります。主人公の思いがとてもリアルに、ダイレクトに伝わってきて。いってらっしゃい！　がんばれ――！　そう声援を送らずにはいられない。とても素敵な夏思いが咲きました。

（全1話/5,436文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890391461

☆愛果桃世さん作（現代ファンタジー/人魚）

　人魚の血を引く女子高生。クラスメイトは吸血鬼の王。ふたりはそれぞれの種族の命運を掛けて、とある勝負をすることに。

　海と虹と歌。種族を越えて咲く思い。ふたりの今後が気になる青春ファンタジーです。

（全2話/6,597文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890277231

☆竹神チエさん作（現代ファンタジー/妖精）

　コンビニクジで当たった『夏思い』という花のタネ。気まぐれに育ててみれば、咲いた花から生まれたのは妖精さんでした。

　うきうきするような楽しさと、胸が苦しくなるような切なさと、それ以上の幸せが。一話一話、短いお話のなかにぎゅぎゅっとつまっています。そして妖精の小夏ちゃんがひたすらかわいいです。

（全4話/7,615文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890371313

☆九乃カナさん作（恋愛/追いかけっこ）

（全1話/218文字）

　想っても想っても会えない。すぐそばにいるのに会えない。永遠の追いかけっこ。切ないけど、とてもおもしろいです。なにがって発想が。218文字。ほんとうに一瞬で読めます。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890416436

☆無月弟さん作（恋愛/青春）

　夏の屋上。気になる彼とイヤホンで――と、お話としてはものすっごいベタなんですけどね。この短さでここまで純粋に『ｷｬー(≧∇≦)ー!!』となる作品もなかなかないのではないかと思います。夏です。青春です。しゅわーっと爽やかに青春です。青い空に白い雲。読めばこころ潤います。

（全1話/1,545文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890287734

☆南雲皋さん作（恋愛/魔法使い）

　迷子と花火。ひまわりと魔法使い。そして初恋。短いお話の中、ひとつひとつのキーワードがとても印象的でした。小さな初恋とその未来。はたして、魔法使いを魔法使いにしたものは……？

（全1話/2,475文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890290356

☆月波結さん作（恋愛/いとこ）

　千夏の家に毎年泊まりにくる従兄弟の蓮ちゃん。小さなころは家の事情で。高校生になった今は自分の意思で。

　じりじりと焼けつくような夏のエネルギーと、大人と子どものはざまにいるふたりの繊細な心の機微。幼いころからつみかさねてきた時間がとてもみずみずしい夏の物語です。

（全4話/13,107文字）

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890255394

　百花繚乱夏思い。それぞれの『夏』がとっても楽しい7月の同題異話SRです。この他にもたくさんの夏思いが参加されていますので、気になった方は企画ページで探してみてくださいね。

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054890217286