第25話 再会
やはり、「幻」なのだろうか。あの暗い世界で見た、少年の淡い「夢想」だったのだろうか。その答えはたぶん……いやきっと、迷宮の中に隠されている筈だ。それが何所に現われたモノであろうと、その前提が決して崩れる筈はない。絶対に、どんな事があっても。
パリスタは、迷宮の中を鋭く見渡した。
「モンスターの姿は見られない、か。今回は迷い人も居ないし、彼女を捜す事に専念できるぞ!」
彼は嬉しそうな顔で、迷宮の中を進み出した。迷宮の中は、暗かった。自分の頭上を覆う天井は勿論、迷宮の内壁には燭台が設けられていたが、その蝋燭も所々で灯りが消えていたり、あるいはその灯り自体が無かったりする物もあった。
パリスタは、その様子に目を細めた。迷宮の様子としてはそう、「普通の迷宮」とあまり変わりはない。壁の下にも「目印(迷宮の内壁に描かれる特殊な紋様。それを追えば迷宮石のある場所に辿り着けるが、一般人がそれを見つけるのは難しい)」がちゃんと付いている。だがそれでも、言葉では上手く言い表せないが、やはり何処かがおかしかった。
風が無いのに蝋燭の火が消えたり、怪物の姿が見えないのに迷宮の奥から妙な唸り声が聞えてきたり。パリスタがある通路を曲がった時には、その背後から変な音が聞こえて来た。
パリスタは、その音に振り返った。
「今の音は? くっ」
彼は、その場から勢いよく走り出した。この迷宮は、本気で危険すぎる。今までの怪奇現象もそうだが、漂う雰囲気が「普通のソレ」とまるで違っていた。
パリスタは、壁の目印に従って走り続けた。その過程で、何体もの怪物達と出会っても。迷宮の怪物達は、彼の進行を阻み続けた。彼に向って「火」を吹き掛けたり、若しくはその身体に噛み付こうとしたり。彼らは、あらゆる手段を続けた。「敵の足は一体、どこまでやれば」と言う風に。その結果が分かるまで、彼に対する攻撃を止めようとしなかった。
パリスタは、その意識に苛立った。
「くっ、何が何でも進ませないつもりか! でも」
彼は、腰の鞘から剣を引き抜いた。
「邪魔をするなら叩き切ってやる!」
パリスタは、迷宮のモンスターに切り掛かった。正面の通路から走って来たゴブリンは、その胸をグサリと一刺し。彼の剣は、ゴブリンの胸を見事に貫いた。
ゴブリンは、通路の上に息絶えた。仲間達の顔を見た瞬間、その意識を静かに失って。他の怪物達は、その光景に慄いた。自分達の仲間が殺された事はもちろん、その殺され方が「本当に一瞬だった」事に。
怪物達は、各々の身体をブルブルと震わせた。「ううっ」
パリスタは、彼等の恐怖を無視した。
「殺されたくなかったら退け! 自分の命は、大切にしろ!」
達は、その言葉を聞かなかった。彼の剣がいくら強くても、そこはやっぱり「迷宮のモンスター」なのだろう。本能が恐怖に勝ったのだ。「彼の命をどうしても奪いたい」と言う本能が。彼等はその本能に従って、目の前の少年をただ襲い続けた。
パリスタは、その本能にイラついた。
「そうかい。なら、こっちだって容赦しないぜ! 首を飛ばされても恨むなよ!」
彼は、目の前の怪物を倒し続けた。相手が自分の背後から襲って来れば、その首をサクッと綺麗に切り落とす。自分の左から来た敵は、一瞬で相手の目を潰してやった。
相手は、通路の上に倒れた。自分の両目を必死に押さえて。周りの怪物達は、その光景に「うっ」と唸った。「自分もまさか、コイツと同じ目に遭うのではないか?」と。だが、そんな恐怖はすぐに無くなってしまった。「キッ」と、震えるモンスターの瞳、その奥にも激しい憎悪が潜んでいる。「アイツの事を絶対に殺したい」と言う殺意が。
彼らは、その殺意を決して失わなかった。
「グオォオオオ!」
パリスタは、彼らの攻撃を躱した。
「ああもう、しつこい! お前らは」
彼は、目の前の怪物達を倒しつづけた。
「いつも、いつも! お前等と遊んでいる暇は無いんだよ!」
パリスタは、迷宮石のある場所に向って走った。自分の後ろは決して振り向かず、ただ前だけを純粋に向け続ける。その意識は、彼が迷宮石の前に辿り着くまで続いた。
パリスタは、迷宮石の周りを見渡した。迷宮石の周りにはもう、怪物達の姿は見られない。彼等が上げる雄叫びも聞こえず、迷宮石の周りは穏やかな空気に包まれていた。
彼は、その光景にホッとした。
「よし、これで」
パリスタは、近くの迷宮石に目をやった。迷宮の中でしか採れない、大変高価で貴重な鉱物。コイツを拾えば、迷宮の出口がすぐに現われる。そうなったら……。
彼は悔しげな顔で、その鉱物を眺め続けた。
「俺はまた、彼女と会えないのか? 迷宮の中を調べる事も」
パリスタは、地面の迷宮石に手を伸ばそうとした。だがその瞬間、「え?」
あの感覚がまた、彼に襲い掛かった。心の不安をかき立てる感覚が。今度の感覚はずっと、前のモノより酷かった。まず、自分の思考が保っていられない。その足元も覚束なくて、最後に覚えていたのは、迷宮石の前で「うっ」と倒れてしまった事だった。
彼は、「迷宮の中」で倒れ続けた。自分が今、「何所に居るのか」も分からない状態で。彼はそれに苦しみながらも、今の場所から何とか立ち上がった。
「うううっ、ここは? 俺は一体」
パリスタは、自分の周りを見渡した。彼の周りにはそう、「無限の迷宮」が広がっている。迷宮の壁は、美しい金色に輝いていた。見る者の心を思わず酔わせてしまうような、何所までも純粋で綺麗な光に。
パリスタは、その光にしばらく見惚れ続けた。
「神々しい光だな、まるで」
あの子の髪を見ているみたいだ。どんな暗闇の中でも輝いて、彼に確かな希望を与えてくれる光。その光は……悔しいが、今は彼の敵になっていた。迷宮の中をいくら見渡しても、出口らしき物は見付けられない。その出口を作りだす「迷宮石」も。足元の通路を進んだ先に待っているのは、怪しく光る金色(こんじき)の「壁」だけだった。
パリスタは、その壁に溜息をついた。
「ちくしょう、また」
「『行き止まりか』って?」
パリスタは、その声に驚いた。水の不純物を溶かすような、とても綺麗で澄み切った声。自分は、その声を知っている。その声と出会ったのは……。
彼は、声の主に目をやった。声の主はやっぱり、「彼女」だった。金色の髪をキラキラさせて。彼女の年齢はそう、自分と同じくらいになっていた。背の方も伸びていて、彼女が「クスッ」と歩み寄ると、その変化がより鮮明に感じされた。
パリスタは、その変化に胸を打たれた。
「ん、う、うううっ」
少女は、その反応に微笑んだ。
「久しぶりね、アナタとは」
パリスタは、彼女の言葉を無視した。ギュッと抱き寄せる少女の身体、その感触は狂おしいほどに甘く薫っている。彼は哀しげな顔で、彼女の身体を抱きしめ続けた。
「何所に行っていたんだよ! どうして?」
「ごめんなさい。本当は、『私』も」
パリスタは、彼女の話を聞かなかった。正確には、「聞くだけの余裕が無かった」と言った方が正しいかもしれない。彼は心の動揺を何とか抑えると、絞るような声で正面の彼女に「どうして?」と呟いた。「俺はずっと、君の事を捜していたんだよ? なのに」
少女は、その質問に俯いた。
「私は、アナタの『魂』だから。そして、アナタの『記憶』でもある」
「俺の記憶?」
「そう、アナタの記憶。私は、アナタの過去を知っている。アナタがこれまで、どんな風に生きて来たのか。その時々に感じた事も、私には全部分かっているの。だから」
少女は、パリスタの頬を撫でた。
「アナタの気持ちは痛いほど分かるわ。私のために、随分と苦労して来た事も。私は、何もできなかった。本当にごめんなさい」
パリスタは彼女の心を察したが、やがて「いいや」と笑い出した。「そんな事はないよ。君はまた、俺の前に現われてくれた。俺は、それだけで嬉しい。まあ、再会した場所がアレだけど」
少女は真面目な顔で、今の言葉に反応した。
「再会した場所がアレ……うん、確かに。だから、私はアナタの事を」
「え? まさか、助けに来たの?」
「うん。でも、直接には助けられない。私にはその、ここの『壁』を壊す力が無いから」
「壁を壊す力が無い? それって」
「ええ。アナタがまだ、小さかった頃に。今でも覚えているでしょう? 私があの壁を」
パリスタは、昔の記憶を呼び起こした。
「ああ、君がアレを壊したくれた。僕の前に立ちはだかっていた壁を。君には、そう言う力があるんだね。俺のような、迷宮に迷い込んだ人間を助け出す。君は」
「私は、天使じゃないわ。それに神様でもない。私はただ、アナタの事だけを助ける……。くっ、『アレ』は単なるワガママよ。『大切な人を失いたくない』って言う。私は」
「君の名前は?」
「フェミリア」
「フェミリアさん、それは違うよ。君のやった事は」
彼女は彼の言葉を無視して、迷宮の壁にそっと歩み寄った。
「美しい壁ね。でも、その本質は腐っている。本当は死ぬほど醜いのに、それを化粧で誤魔化して。私は、この壁が大嫌いよ」
フェミリは、パリスタの方に向き直った。
「ねぇ、パリスタ君。『迷宮の気まぐれ』って知っている?」
「迷宮の気まぐれ? ああうん、知っているよ。『迷宮の中で起こる怪奇現象』だよね? それがどうして起こるのか、その理由はまだ分かっていないけど。まさか」
「うん。今回はその、迷宮の気まぐれが起こった」
「やっぱり。そうでなきゃ、説明が付かないからね。迷宮の中で覚えた違和感は」
「とても気持ち悪かったでしょう?」
「うん。かなり気味悪かった。迷宮のモンスターも何故か、今日に限って積極的だったし。コイツは絶対、『何かある』と思っていたよ」
パリスタは、自分の顎を摘まんだ。
「ここから抜け出す方法を見付けないとね。気まぐれを起こした迷宮は、その迷宮石を奪ってしまうから。早くしないと、迷宮の中で屍になってしまう。俺はまだ、死にたくないからね」
「ふふふ、『私も』よ。だから、それを手伝うわ」
「俺の脱出を手伝う?」
「そう、アナタの脱出を手伝う。さっきも言ったでしょう? 『私は、アナタの事を助けに来た』って。この迷宮から抜け出すためには」
パリスタは、その方法に驚いた。
「迷宮の中を歩く?」
「そう。迷宮の中に何があるか、それを一つ一つ調べて行くの。そうすれば」
「確かに、手掛かりが見付かるかも知れない。だけど」
フェミリアは、彼の表情に驚いた。
「どうしたの?」
「あ、いや。迷宮の中に持ってきた食料、俺の分しか無くってさ。迷宮の中はたぶん、かなり広いと思うし。食料の消費を考えると」
「私の方は、少しで良いわ」
パリスタは、今の言葉に首を振った。
「そうはいかないよ! 男の俺ならまだしも、君は可愛い女の子なんだ。女の子の君にひもじい思いをさせるわけにはいかない。絶対に!」
フェミリは、その言葉に驚いた。
「ありがとう。アナタはやっぱり、『優しい人』だね。私の好きな」
「えっ」と、パリスタは驚いた。「それってどう言う?」
彼女は、彼の質問に答えなかった。
「行きましょう」
「え、ちょっと!」
パリスタはまた質問の答えを聞こうとしたが、前方の彼女がどんどん進んでしまうので、不本意ながらも彼女の後を追う事にした。
フェミリアは、自分の後ろを振り返った。
「どうしたの? ほら、早く」
パリスタは慌てて、彼女の隣に並んだ。
「ご、ごめん」
フェミリは、「クスッ」と微笑んだ。パリスタも、少し照れくさそうに「へへっ」と笑い返した。二人は並んで、迷宮の中を歩き続けた。迷宮の中は、静かだった。普通なら聞こえて来る筈の物音はもちろん、その気配すらも感じられない。すべてが静寂に包まれている。
パリスタは何故か、その静けさにホッとした。
「ここは、五月蠅くないね。とても」
「落ち着く?」
「うーん。それとは少し、違うかな? 頭の中がこう、『痺れる』と言うか」
「ふーん。それじゃ、その痺れを取り除いてあげる」
彼女は、パリスタと手を繋いだ。
パリスタは、その行為に狼狽えた。彼女の手はそう、とても柔らかい。相手の緊張を静かに促すような、そんな感触が彼女の手を通してじわじわと伝わって来る。
彼は、その感触に思わず俯いた。「う、ううっ」
フェミリは、その反応を喜んだ。
「どうしたの? 顔が真っ赤だわ」
「顔が真っ赤?」と、少年の頬が動いた。「本当に?」
パリスタは頬の赤みを隠そうとしたが、隣のフェミリアに「隠さなくて良い」と止められてしまった。彼女は嬉しそうな顔で、相手の手を握りしめた。
「私も同じ気持ちだから。本当は、すごくドキドキしているんだよ?」
「え? それって」
フェミリアはまた、彼の質問に答えなかった。
パリスタは、その意図を考えた。「彼女の言った言葉は一体、どう言う意味だったのか?」と。「彼女もすごくドキドキしている」と言っていた。それはつまり……彼女の言葉を使うならば、フェミリアも「自分と同じ想い」を抱いていた事になる。ほとんど「一目惚れ」に近い状態で、自分の事をずっと想い続けてくれたのだ。
その事実はとても、いや「とても」だなんて言葉では言い表せない。文字通り、「天にも昇る気持ち」だった。初恋の相手とは「決して結ばれない」と言うけれど、そんなモノは結局「迷信」でしかない。
現にこうして、初恋の相手ともまた会えたのだから。これを「運命」と言わずして何と言うだろう。二人の再会は、運命だった。別れのための再会ではなく、再会のための再会だったのだ。その現実は決して、変えられない。何があっても、絶対に。
パリスタは嬉しそうな顔で、フェミリアの手を握りしめた。
「フェミリアさん」
「なに?」
「ありがとう。今まで頑張ってきて、本当に良かった。俺は」
「うん、私も本当に良かったわ。アナタとの再会を諦めないで」
彼は、彼女の笑顔に「アハッ」と笑った。とても嬉しそうな顔で。彼は彼女の笑顔から視線を逸らすと……余程嬉しかったに違いない。「彼女もそれを知っている」と分かっていながら、これまでの事をペラペラと喋り始めた。
自分が「迷宮士」を目指した経緯や、迷宮士の難しい試験など。試験の内容は「学科」と「実技」に別れていて、実技の試験は一発で受かったが、学科の試験には三度も落ちてしまった。
「試験の中身はそんなに難しくないんだけどさ」
「ふふふ、『表音文字』に苦しんだんでしょう? 二十三個の文字に。私達の使う文字は、それを崩したモノだから。覚えるのに」
「そう、時間が掛かる! 最初は、ぜんぜん分からなかったよ。知らない単語が山ほどあってさ、机のインクを何度も零しちゃった。『どうしてこんなに難しんだ』って。でも」
「ふふふ、諦めなかったんでしょう?」
「うん、家の近所に『オヌスさん』って人が住んでいてさ。その人を教えてもらったんだ。『迷宮』と言うのは一体、何なのか。オヌスさんは、迷宮の専門家だからね。今は、オヌスさんの仕事を手伝っているけど。俺は、その知識を『凄い』と思った。でも」
「私の事を『幻』だって?」
「うん、俺の記憶が作った。フェミリアさんは」
「パリスタ君は」
フェミリアは、通路の真ん中で止まった。
「私の事、『幻』だとは思っていないんでしょう?」
パリスタも、彼女の隣で足を止めた。
「当たり前じゃないか! 君は決して、幻なんかじゃない。俺の作った妄想でも。君は、ここに居るんだから。俺の隣に立って、俺と一緒に歩いているんだから。絶対に」
フェミリアの瞳が潤んだ。「ありがとう、パリスタ君」
彼女はまた、今の場所から歩き出した。
「そう言ってくれて、すごく嬉しいよ。私は決して、幻なんかじゃない。今のアナタが言ったように、ちゃんと実在するんだから。誰にもそれを否定する事はできない」
「そうだよ。たとえ、神様であろうとね。そんな人がもし居たら、その時は」
「その人を思いきりぶん殴る?」
「そう言う事、フェミリアさんは良く分かっているね」
パリスタはまた、彼女の隣を歩き出した。今度は自分から、相手の手を握って。彼は自分の正面に向き直ると、穏やかな顔で迷宮の通路を歩き続けた。
フェミリアは、その歩みを喜んだ。彼の歩みに合せていればきっと、自分もその傍から離れなくて済む。自分の迷宮に迷う事も、だが……。
彼女は暗い顔で、通路の先を指差した。
「あそこの角を曲がって」
「了解、『右』に曲がればいいんだね?」
パリスタは、通路の角を曲がった。彼女の言葉に従って。彼女の言葉は、彼の歩みを導き続けた。次の角では一体、どちらに曲がれば良いのか。それを正確に教え続けたのだ。
パリスタは、彼女の指示に感謝した。彼女の指示に従っていればたぶん……いや、ここから絶対に抜け出せるだろう。「次はここを曲がって」と指示する彼女の口調には、それを確信させるだけの響きがあった。
パリスタは、その響きに微笑んだ。彼女はやはり、自分を救ってくれる天使だ。たとえ本人がそれを否定したとしても、自分にとっては天使以外の何者でもない。自分は今、天使に守られているのだ。ふわふわとした可愛らしい天使に。その隣を歩ける自分は……。
パリスタは、自分の正面を真っ直ぐに見た。
「ここに迷い込んで良かった。状況としては最悪だけど」
「パリスタ君?」
「あっ」と、パリスタの目が見開いた。「いや、何でもないよ。ただ、『長い通路だな』って」
フェミリアは、その言葉に目を細めた。
「そうね。でも、大丈夫。もう少しで、最初の手掛かりに辿り着くから」
「最初の手掛かりに辿り着く?」
「そう」
彼女は、最初の手掛かりを指差した。「ほら」
パリスタは、彼女の指差す先に目をやった。
「アレは!」
彼は、正面の「アレ」に目を見開いた。
「最初の手掛かりって、通路の行き止まりじゃないか?」
「そうよ。最初の手掛かりは、通路の行き止まり。でも、ただの行き止まりじゃないわ」
「ただの行き止まりじゃない?」
「ええ」と、彼女は微笑んだ。「よく観れば分かる」
パリスタはその言葉に首を傾げたが、他に有効な手段も無いので、「分かったよ」とうなづきながら通路の行き止まりに近付いた。
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