第14話 努力しなければ

装具を着ければ、どんどん歩けるようになると勝手に思っていた。

2週間もすれば、松葉杖なしで歩けるんだと。

それが、そうではないと聞いて、がっかりしていたが、

色々なブログを読んでみた。

なかには、手術も装具もなしで、

歩きながら回復させた人もいた。

そういう治療をするところが、東京や長野にはあるそうだ。

残念ながら広島にはないみたい。

若いということもあるが、3週間でほぼ普通に歩けたそうだ。

毎日、1時間は歩いたという。

医師から、具体的な歩き方やリハビリの予定などを言われないということもあって、

痛い間は無理すまいと思っていた。

装具で歩くと、踵あたりが痛い。

足の甲が腫れていて痛い。

装具で締め付けるすねが痛い。

などなど

言い訳だったかも?

自分から歩くことを避けていたんじゃないかと。

あきちゃんと2度目のランチに行って、

スーパーに買い物にも行った。

私は、松葉杖で歩いてあきちゃんにかごに入れてもらうという形。

この際、色々買わねば。

ところが、途中で足が痺れる、腰が痛い。

そんなに長くは無理か。

自宅まで運んでもらって、足が痛いので装具を外す。

見ると、かなりむくんでいた。

装具のベルトや靴下のゴム部分などが、

かなりへこんでいるし、触れば痛い。

歩いた後は、装具を外して優しくマッサージをしよう。

家では、移動する以外は、装具は緩めておこう。

家の中での移動は、片手松葉杖にしよう。

足も、つま先をまっすぐにして普通に歩こうとしていたが、

いくつかのブログには動画があって、

がに股のように切れた方の足は、外向きに歩いている。

そうか、そうすればいいのか。

階段も膝をついて昇るのではなく、足をついて昇ろう。

筋力が落ちているので、余計に危ないのだ。

筋力回復もしないといけない。

やっと、そう思えた。

昼間の仕事に戻るには、せめて片手松葉杖でなくては。

まあ、それでもお店周りは厳しいが…

動かない時は、出来るだけ締め付けないようにして、

血流をよくするようにマッサージして

翌朝には、むくみがほとんどなくなっていた。

痛みは各部にあるけれど、ちょっとずつ要領が分かってきたぞ。

アキレス腱を断裂した人が、その経過を多くのブログに残している。

断裂した時の絶望感や恐怖、不安は、

共通だ。

誰かの役に立てばという思いも共通している。

励まされたり、

参考になったり。

このエッセイも誰かの役に立てばよいが…


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