梗概版・地球の植民

ほにゃら

　オピーことオポチュニティの本来の目的は宇宙に散った両親の行方とその真相を確かめること。彼女はそろそろ本気になり、警察の三大勢力マーシャル家が管理するシドニアの病院に隔離されている「マーズ・サーベイヤー・プログラム」を知る男・ランダーを連れ出し、情報を吐かせる計画を一味に打ち明ける。誘拐という明らかな犯罪行為に手をかけようとするオピーに、サーベスは驚きつつも了解するが、リコネスは抵抗を示す。

　一方、同じくランダーの誘拐を企てる者がいた。2001マーズ=オデッセイとその相棒ドーンである。オデッセイはオピーとは違った方面で世間を揺るがす人物であり、ランダーとは因縁の関係だった。オピーとオデッセイはそれぞれの方法で病院内へと侵入し、ランダーとの接触を図る。しかし、オピーとオデッセイもまた因縁の関係だったのだ。

　オピーとオデッセイの侵入を、警察側は察知していた。今回は銭形枠シェリフではなく、マーシャル家のトップであるボロ=マーシャルが双方を待ち受ける。ランダーは既にシドニアを離れており、病院は俄かに救命施設ではなく銃撃戦場となるのであった。三つ巴の戦いになり圧倒的不利さに窮地に陥るオピーだが、サーベスの掩護により脱し、その後のコンビネーションでなんとか二人揃って病院を離れる。

　ボロ=マーシャルに変装は無効であることやオデッセイという予期せぬ敵の出現により、算段の練り直しを余儀なくされるオピーとサーベス。だが次の手を考える暇もなく、今度はシェリフが爆弾を投げ込みながら追いかけてきた。シェリフは大人しく投降するよう二人に呼びかける。「ファミリーに入れ。そうすればランダーに逢わせてやるから」と。彼らはそのまましばらくカーチェイスを続けていたが、やがてサーベスとオピーが爆発に巻き込まれる形で車が大破。しかしそうと見せかけて、狼狽えるシェリフを逆に拉致し言葉の意図を聞き出す。

　一味を憎からず思っているシェリフからマーシャルの目的を聞き出した二人は、シェリフをこちら側に引き込みともに行動する。しかし、シェリフの絆されやすさをもボロ=マーシャルは利用しており、シェリフを通じて二人の行動は筒抜けとなっていた。二人もまたマーシャルの手管を見抜いており、オピーは策略に乗って逮捕され、サーベスはその隙をついて逃げ、追手を撒く。

　シェリフとともにマーシャルの本拠地に入ったオピーは、そこでボロ=マーシャルと自身の因縁を知るが、同時にファミリーの本当の意味とサーベスの過去の一部を知ることとなる。サーベスもまた、ボロ=マーシャルと因縁のある一人だったのだ。

　一方のサーベスは、オピーとは別ルートでランダーと接触するべく動き始めるが、そこにまたも邪魔者が立ちはだかる。マーズ=カウンティ=マーシャル、ボロ=マーシャルの姪であり、かつて生活をともにした女性だった。

　誰もが求めるランダーと真実に最も近い場処にいるのは、実はリコネスだった。ボロ=マーシャルとカウンティ、シェリフがおらず手薄な警備の中、リコネスは簡易な変装でランダーを欲しがる組織の一つであるマース基地へ悠々と侵入する。そして、計画通りランダーと再会を果たすが、同時にパスファインダーと呼ばれる美しい女性科学者と接触。一味の中でいち早くサーベイヤー・プログラムの真相を知ることとなる。

　そんな状況の中、マース基地をオデッセイと相棒ドーンが襲撃。オデッセイはランダーそしてパスファインダーを殺そうとするが、すんでのところでサーベスが到着しサーベスVSオデッセイ&ドーンの戦いとなる。その間にリコネスがランダーとパスファインダーを別の処に移動させるが、今度はボロ=マーシャルの来襲に遭う。更にはマーシャル側の応援と異変に気づいたマース基地側の武装により、マース基地もまた戦場と化す。部屋と部屋の壁が崩れて大きな一つの会場になった時、オピーとシェリフの永遠のライバルコンビが姿を現し、全員が遂に一堂に会したのであった。

　しかしその直後、何らかのシステムが稼働し、マース基地全体が分厚い壁に覆われ打ち上げの準備が開始される。実はマース基地自体がロケットとなっており、サーベイヤー・プログラムを強制的に執行させようとした何者かの手により稼働させられたものであった。また、システムが稼働したのは、サーベス、リコネス、ランダー、オデッセイ、ドーンの5人のスカウトが揃ったからであった。しかし、パスファインダーの漏らした言葉から、サーベイヤー・プログラムの稼働には更に一人スカウトが必要であり、その者が今回のサーベイヤー・プログラムを操作する黒幕であること、そしてその者の名はフェニックスであることをオピーは突き止める。基地内のどこかにいる最後の仲間であり最大の敵・フェニックスを見つけ出し、計画を阻止するため、オピーはマーシャルの“ファミリー”に入り、一時的に警察と手を組む。