第500話

夕食はミスリルギロチンによる鉄板焼き。肉に野菜、魚に貝。とてつもなく贅沢なメニューだ。胡椒に魚醤、岩塩にワサビ、そしてソース類。調味料も万全だ。


薄暗くなった空を見ながら、玄関前でバーベキュー。少しずつ星が見え始めた。


「美味しいね! 胡椒とワサビを買っておいてよかったよ。」


「王都で買ったのね。本当に美味しいわ。昔は食べられなかったけど、この魚醤も美味しいのね。ホウアワビやサカエニナによく合うわ。」


「ガウガウ」


カムイは胡椒が苦手らしい。何も付けずに食べている。


「ピュイピュイ」


コーちゃんはソースが気に入ったらしい。




「ご馳走様。美味しかったわ。明日の朝は私が作るわね。」


「おお、それは楽しみだよ! さて、中に入ろうか。」


その前にカムイの小屋とコーちゃんの塒を出しておく。屋敷の玄関の両サイドに配置すれば、まるで番人のようだ。


「ピュイピュイ!」

「ガウガウ!」


二人とも喜んでいるようだ。特にコーちゃんの塒、汚銀の湯船は過去最大の大きさを誇る。

そして今から魔力をギチギチに込める!

「ピピュイピュイ!」

気に入ってくれてよかったよ。


「お待たせ。じゃあ中を案内するよ。」




案内と言いながらも、私は一直線に寝室へと向かった。


「ここが僕らの寝室だよ。」


言うが早いかアレクをベッドに押し倒す。もう我慢はしない。剥き出しの情熱を全てぶつける。





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「カース、やっと私達……ひとつに……」


「そうだよ。アレクの全ては僕のものだ。全部、何もかも僕が……」


こんなに人を愛しいと思うことなんてあるのだろうか。確かにアレクは比較する対象などいない美少女だ。身分も高ければ魔力も高い。この世界における最高の女性と言っていいだろう。

しかし、そんなことはどうでもいい。惚れてしまったからにはもうどうしようもない。私は幸せ者だ。


たった一度、情を交わしただけで……私達はもう立てなくなってしまっていた。抱き合い、力なくベッドに横たわることしかできない。





〜〜削除しました〜〜





夜明けまでアレクの蹂躙が続く中、私は貴族女性あるあるを一つ思い出した。


それは、魔力の高い女性ほど……

多情多淫だということを……

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