第240話

翌朝、寝ていたいけど学校があるので早起きしてクタナツに帰らなければ。

スパラッシュさんは頭が痛そうだ。相当飲んでたもんな。こんな時に治癒魔法や回復魔法が使えたらいいのだが私は一切使えない。だから魔力庫には高いポーションをどっさり用意している。


丁寧に詠唱する所からじっくり練習したのだが全然だめだった。誰でも使えるはずなのに……解せぬ。

母上によると回復系の魔法は半ば個人魔法に近いらしく才能次第らしい……


スパラッシュさんを寝かせたまま銀ボードに乗せてクタナツに帰る。一畳分しかスペースがないから寝られると狭いんだよな。


城門をくぐり抜けギルドに向かう。スパラッシュさんはまだ起きない。受付に終了報告をしておく。本来ならスパラッシュさんがするべき業務だが仕方あるまい。


ついでに解体もお願いしておく。

大量にあるので大変だろうな。売る物と引き取る物の相談は放課後だ。楽しみにしておこう。


さて、眠いけど学校に行くとしよう。





ギリギリ間に合った。


「おはよ。どうにか間に合ったよ。」


「早かったじゃない。今日と明日は休むかと思ったのに。」


「スパラッシュさんのおかげでスイスイ集められたんだよね。詳しくは昼休みに話すね。」


そして国語の授業が始まったのだが、ついつい寝てしまい頭から水球を落とされてしまった。

この学校はサボってもいいのに、こんな時は厳しいんだよな。

ちなみに水は私にしかかかってないし周辺は全然濡れてない。さすがクタナツ教師、制御が素晴らしい。

結局私は教室の後ろでずぶ濡れのまま立って授業を受けた。そして算数が始まる前に乾かした。算数、魔法の授業は寝ずに受けることができた。


ちなみにこのように居眠りなどで水球をくらうことは一組では少ない。たぶん年に一、二回ぐらいだろう。二組では冬にくらって風邪病になる子もいるらしい。今のところそれで怒鳴り込んできた親はいないようだ。

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