無題
今日じゃない明日する。
第1話
「デュフフフウフ……僕チンは最強なのだよ、トラックに轢かれて異世界転生からの
ハーレムは決まっているんだよデュフフフフ……。」
深夜3時住宅街を小さく独り言をつぶやきながらさまよう一人のデブがいた、
肉で覆われた体を左右に揺らしながら歩く、はたから見れば不審者と通報されるであろう人物。
この物語の主人公の
「ふふ、ふひゅひゅひゅヒュー。
やっぱり猫耳・ロリ・巨乳・眼鏡はメインヒロインに必須だお。
あ~あ、アニメでやってた転生ものはサイコーだな、特に『転生したらスライムだった件を見ていたら核弾頭が飛んできて幽体離脱かと思ったら女子小学生のバスケチームが所有する潰れたバスケットボールに転生した件』は最高だったお、女子小学生が
更衣室で着替えてる時に、渋谷に大量発生したミミズを使って
もともと作品の作画がピカソみたいな崩壊度だったから、
でゅふデュフフフフ……。」
そう呟いていくうちに話す速度が上がっていき、最後の方はもう聞き取れないほど早い。
キキーードーン!
藻部はコンビニから時速34キロで出てきたおばあちゃんのシニアカーに轢かれた
(あ……、この感じ……。異世界転生の流れ……、ハーレム……、俺TUEEEEEEE……、BBQ……。)
轢かれた藻部の足元に赤く光る魔法陣が浮かび上がりやがて地球から藻部が消えた。
「まお~さま~、魔王~様~。」
脱力した体に若い女の密な声が聞こえる。
「ん……、この若々しい声、女の子の匂い。」
ムニッ…。
右手に布のようなもののやや緩やかな膨らみを感じる、
「キャツ!?も~魔王様ったら気が早いですよ、皆が見てる前で。」
「そしてこの感触はOPPAIだお。
異世界転生したお、これから俺TUEEEEEEEEEな物語が始まるお。
そしてこのおんにゃのこは俺を魔王様と呼んだということは俺は魔王様!!!!!!!!!!!!
この世界を征服して毎日女の子に接待させるお。
んン…!!おいお前俺の嫁になギャフン!!」
腹部に衝撃を受ける
「何なめたこと言ってんだクソデブどさくさに紛れて胸揉んでんじゃねぇよ!!
私は魔王様に話しかけてんだよ!てめぇじゃねぇんだよ!!」
いきなりの罵倒である
ちょっと男として勘違いしただけなのであるが女は何度も藻部の腹部を踏みつける。
「う、、何で俺じゃ、、ないのこの流れ、、で、、じゃあ魔王って誰だよ、、う、、」
そういい藻部は後ろに顔を向ける、
その間も女に踏みつけられ藻部が後ろを向くために体をひねったため女の足が藻部の脇腹にあたる。
「えぇ、、、」
藻部の目に映るものは黄金で装飾された赤い椅子である、
その椅子に一匹の仁王立ちした小指の長さほどのゴキブリがいた。
ゴキブリである、藻部が見る限り椅子とゴキブリしかいないのである
「魔王ってこい、、つ、、、?」
藻部は女とゴキブリを交互に何度かみる。
女は疲れたのか肩を上下に動かし呼吸する
「はぁ、、はぁ、、、何よ魔王様を、、疑って、いるの?」
「そ、そりゃあゴキブリだし、、」
「はぁぁぁぁぁぁあぁ?お前に何がわかるんだよぉぉぉぉおおお!!」
困惑する藻部。
怒る女。
そして仁王立ちで屁をこくゴキブリ。
プゥゥ~
藻部の頭では理解しきれない状況が続いているが藻部はうまくこの状況を乗り切れるのか、
次回
「おっさん初めての夜泣き」
「俺実は、明日電車でナイアガラの滝」
「身内の友達の友達の知り合いは宇宙人」
の三本立て。
次回も観てくれよな!
最初はブロッコリー色抜いたらカリフラワーじゃんけんポン!
今回は勝てたかな~じゃあまた来週~!
「はぁ?何このクソアニメ一話切りだろ。」
暗い部屋の中少年が一人呟き、パソコンのモニターを切る。
無題 今日じゃない明日する。 @kyojanaiasitasu
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