私という人間

ノア

優秀な劣等生


「⚪︎⚪︎さんなら大丈夫。」

「⚪︎⚪︎さんならできるよね。」


いつから私にそんなステータスがついたのだろう。私の周りの人間は皆口を揃えて同じ言葉を言う。私がこの言葉に苦しめられてきたことを皆は知らない。


ありもしない『優秀』というレッテルを貼られた『劣等生』の私は、周りの期待に応えることだけに必死になって生きている。


けれど、どんなに私が頑張っても

皆にとってそれは当たり前。

誰も私の頑張りを褒めてはくれない。

そして、私が頑張らない時があると

「調子が悪かったのだろう」とか

適当な言い訳を私に貼りつけてくる。

それが本当の私の力だとは気づかない。

私の周りにはそんな鈍感な人間しかいない。




きっと今後私が記していくものにも

このレッテルは登場するだろう。

私はこのレッテルを剥がせないのだから。

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