おじさんが読む経済学ノート

木島別弥(旧:へげぞぞ)

第1話 ぼくらの貨幣論

 「お金とは何か」を明確に定義した本はまだない。

 ぼくが考える貨幣の定義はこんな感じだ。


【貨幣の定義】


 貨幣とは、労働交換の代替物である。

 物の採取、資源の採掘という自然物に対しての所有権の獲得は、容易に大きな労働付加価値を得られるため、優先的に推奨されるべき労働である。


 貨幣とは、労働交換の代替物であり、その貨幣が表す労働の裏付けを労働の価値として計るものである。


以上。


〇経済学の概観


 経済学は、実体経済が貨幣という表象に表れる。

 法学は、道徳が法律という表象に表れる。

 どちらも人類は、貨幣と法律しか知りえないが、その背後にある実体経済や道徳を探求しなければならない。

 貨幣は実体経済へ指向性をもち、法律は道徳へ指向性をもつ。

 貨幣と法律は、実体経済や道徳と完全に一致することはありえず、必ずズレを生む。


〇労働の裏付け


 貨幣を論じる時には、常に、その貨幣がどんな労働の裏付けをしているのかを考えなければならない。

 労働の裏付けのない貨幣は、人類の幸せには寄与しない。


【疑問点】


 技術開発費の計上に、どのような労働の裏付けがされているのかわからないこと。つまり、研究者や技術者の発明という労働に対して、どのような貨幣に対する労働の裏付けを計算するか。


 ギャンブル行為には、どのような労働の裏付けがあるのか。


 無料の商品には、どのような労働の裏付けがあり、どのように価格決定されているのか。


 貨幣には、労働の裏付けがなければ価値はない。

 貨幣には、労働の裏付けがあれば、価格がゼロでも価値がある。


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