雨定

 

混沌の中に僕は居るひとり

人々ひとの間で届かない祈り

無間宇宙に揺蕩う命

思考停止と安堵の匂い

目を閉じ視える喜びと幾望

目を開き見る悲しみの事象

耳を塞ぎ聴くいくつもの自嘲

耳を澄まし聞く言葉の悲槍


「嗚呼、私ハ逃ゲタノダラウカ」


絶望の鉄格子の中で独語モノローグ


『そうだよ、君は逃げたんだよ』


熱望した未来と今は程遠く


音にならない叫びが喉を枯らす

痛みと言うには余りにも淡く

頭上鳴る電子音が耳を荒らす

生ける屍を今日も飼い慣らす

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雨定 @Kiril

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