第4話

【ゆうらりゆらり】


 細き梢は呑気に揺れる

 いつ折れるとも、死ぬとも知らず

 故に僕は手を掛けた

 ぱきんとひとつ、手折って仕舞った

 すると、どうか


 木は騒ついた

 僕はわらった

 枝は号哭いた


 そしてさいごは、音もなく

 風に吹かれて、飛ばされた

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