ヤマイダレ『端末世界』

@kakuro

第1話 『もし』もし?『コロン』バ・マルフォイですが。

 午後―5時30分頃…

 目が醒めた。

 そこはトイレの中だった。考えるに、ホラー映画やサスペンスドラマとかで希に見られる、個室スタートだろう。となると監禁されているのか?携帯を取り出してメールを確認するも、新着はなし。

朦朧とした意識の中、そんな事を考えていると外で爆発音が聞えた。

 慌てて頭突きでドアを破ると、濛々と煙りが立ち込んでいる。

 非常ベルが鳴っているようで、校内が慌ただしい。


 トイレを出て廊下を見ると、学校の校長がカツラを振り回しながらビームを放っている。僕はそれを見た瞬間、正義の炎が心に灯るのを感じた。デュエリストの力。魅せてやる。


 胸元を見ると、本当に燃えていた。ああ、火が燃え移ったのか。警察に連絡は…いいか。この事件は僕がやる、それで警察に頼らなくて済む。(イキリ☆)

 僕は校長の前に飛び出していった。

「御用だ!御用だ!」

 すると校長は逃走した。ってあれ?逃げたって事は僕のこと知ってるのか?てゆうか、僕って『面割れ』してたっけ。はぁ、ちょっと反省だな。…どうせならはりーシみたいにサングラスなりで変装したほうがよかったかね。

 僕は校長の後を競歩で追いかけた。

 当然、追いつけない。

 そこで僕は思った。走ろう、と。

 追跡の最中、校長は狭い廊下という場所を活かしてか後方に向けて曲がるビームとか瓦礫を作ったり、足場を崩して走りにくくしている。ただ、僕を舐めているのか、それともおちょくっているのか判らないが、ビームを当てようとしているようには見えない。もしかして、『面割れ』してるんじゃなくて、追いかけてるからただ逃げてるだけなのか?どちらにせよ人間に害する怪物くんだ。可能なら確保して無理なら倒す。

 校長がワザワザ作って下さった障害物に邪魔されて姿を見失いそうになったけれど、駐車場にて発見して安堵していると今度は車に乗って逃走しようとしているではありませんか。

 僕は「しまった」と思いつつどうしようかと、四苦八苦している間に校長の車を敷地を抜けてしまった。

 僕は慌てて電話を取ろうとした。しかし「僕がやる」と心の中で決めた、決めてしまったプライドが邪魔して無性に気味が悪い。吐き気がする。

 この際『面割れ』は仕方ない。アレを使う。

 魔法のバックから空を飛ぶ時とか遅刻しそうな時に使うジェット・バックパック『ストライカーパック・マニューバ』を身に着け、校長の後を追った。ただコイツを使うと息切れがして、心臓が痛くなるんだけどね。


 校長をすでに国道を疾走している。

 僕は案の定、息切れして心臓が痛い。

 限界になり、道路の隅に降りてその場に止った。早すぎですお。

「くそう!!何か武器があれば…」

 その時、僕は、自分の胸ポケットにロケットランチャーが入っていることを思い出した。僕はすかさずロケランを構えた。(ターゲットロックオン)狙いは30メーター先のタンクローリー車。


 足を思いっきり踏ん張り、身体中の筋肉をバネにして、投げた!!


 一直線にロケランはタンクローリー車に向かって飛んでいく。

 しかし予想外の事態が起こった。


 なんと、アニメの録画予約を忘れていたのだ。

「忘れてたー」

 あまりにもの衝撃に、そこらじゅうにある車にヒップドロップ。


 当然、直ぐに警察が来た。


 僕は呆気なく捕まってしまった。


 さて、どうやって脱獄しようか……。




    あとがたり

 どうもクソ投稿者です。読んでくださってありがとうございました。

 で、ですね。この物語、実は携帯の方で書こうとしたんだけど、書きにくかったんでPCでやりました。

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