とヲりゃんせ
@akiki
プロローグ
只々暗闇が広がっている空間の遠くから幼いが美麗な歌声が聞こえてきた。
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
ここはどこの 細通じゃ♪
天神さまの 細道じゃ♪
ちっととヲして 下しゃんせ♪
御用のないもの とヲしゃせぬ♪
おのれを供物に 奉る♪
願いを申しに まいります♪
行きはよいよい 帰えりゃせぬ♪
怨み晴らしに♪
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
その暗闇が広がる空間の場所にだた一つ神々しく建っている固く閉ざされた
漆黒の随身門の前で二つの人の子供の姿をした【何か】が幼いが美麗な声で歌を歌い
【神楽鈴】を歌声に合わせて振り神々しい鈴の音と共に舞いを舞い続けながら
歌っていた。
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
ここはどこの 細通じゃ♪
天神さまの 細道じゃ♪
ちっととヲして 下しゃんせ♪
御用のないもの とヲしゃせぬ♪
おのれを供物に 奉る♪
願いを申しに まいります♪
行きはよいよい 帰えりゃせぬ♪
怨み晴らしに♪
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
【神楽鈴】を持って神々しい鈴の音を鳴らしている
二つの人の子供の姿をした【何か】の一人の顔には中心を境に右側に深紅、
左側に漆黒の色で塗分けられた狐のお面、もう一人の顔には
右側に純白、左側に漆黒の色で塗り分けられた狐のお面を被り歌っていた。
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
ここはどこの 細通じゃ♪
天神さまの 細道じゃ♪
ちっととヲして 下しゃんせ♪
御用のないもの とヲしゃせぬ♪
おのれを供物に 奉る♪
願いを申しに まいります♪
行きはよいよい 帰えりゃせぬ♪
怨み晴らしに♪
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
狐のお面を被った二つの人の子供の姿をした【何か】が着ている血の色の牡丹を
あしらった足先まである絢爛な振袖と純白の椿をあしらった足先まである
華麗な振袖が舞いと共に混じりあい暗闇の中で百花繚乱の景色を描きながら
歌っていた。
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
ここはどこの 細通じゃ♪
天神さまの 細道じゃ♪
ちっととヲして 下しゃんせ♪
御用のないもの とヲしゃせぬ♪
おのれを供物に 奉る♪
願いを申しに まいります♪
行きはよいよい 帰えりゃせぬ♪
怨み晴らしに♪
とヲりゃんせ♪
とヲりゃんせ♪
歌声が響き互いの顔に被っている狐のお面が
不気味に笑い暗闇の中に溶け込んでいった。
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