第6話.本当に他の人達に見えてない!!!

「外に出よう」






「あの~。あの~」






雨澤は、色々な人に声をかけたが、皆、全く反応しない。






「アレ?皆、お前に全く気づいてない!?」


「そうだよ。皆、俺の姿が見えないし、声も聞こえないんだ」


「マジかよ!!!」


「どうだ?これで信じてくれたか?」


「あぁ・・・けど、どうして、他の人達に見えないお前が


俺には見えるんだ?」


「さぁ?それも、分からない」


「ん~・・・それに、俺は、今まで幽霊なんて、見た事が


ないんだ。なのに、何で?」


「いや、幽霊だって、人間の姿をしてるんだ。どれが生きた人間でどれが幽霊かなんて、今みたいに確かめないと


分かんないモンさ」


「そうか。確かにそう言われてみればそうかもな。じゃあ、俺は、霊感を持ってて、これまでにも色んな幽霊を見た事があって、それが全部、〝幽霊だと知らないでいた〟って事か?」


「多分な。俺も、良く分からないけど」

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