第11話 5月7日 愛と絶望の告白


「海斗君!」


後ろから聞こえる彼女の声

今、何を思って俺の名前を呼んだのか

この時の俺には知る余地もなかった


「どうしたの?」

「……好き、初めて教室であった時から好きでした」


!?

好きか……好き!

……マジ

「俺なんかでいいの?俺は、いじめられてるし、暗いと思うんだけど」


俺は嬉しい、でも、このまま俺と付き合えば不幸になるのは見え見えだ

だけど……


「ごめん」


俺は断る

「どうしてですか?めいわくですか?」

俺は首を横に振る

「なら、な『君に迷惑をかけるからだ』」

「そんなの、関係ないです。私はあなたが、海斗君が好きなんです」


……

数秒間の沈黙


「……っ、わかった。君と付き合う、どんなことがあっても君は俺が守る」


これで、俺は1人で入れなくなった

その代わりに、幸せを得た

その一方で、彼女の思いも背負わなければいけなくなった


君に会えて、よかった。

これで、変われる






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る