神話・英雄データ
・アリスタイオス
古代ギリシャの養蜂神(半神)。太陽神アポロンとラピテス族の王女キュレネーの息子。幼少期は大賢者ケイローン、銀梅花の精、文芸の女神ムーサイらに教育され、霊薬アムブロシアーとネクタールによって不死となる。
成長後はケオス島の疫病蔓延を解決したり、土地開発を行い農業技術を伝えるなど数々の偉業を成した。しかし、吟遊詩人・オルフェウスの妻に付きまとった結果死に追いやってしまい、彼の冥界下りの発端となったことも。
晩年は息子の死を悲しんで放浪し、放浪先でも街を築くなど人々の発展に貢献したが、最後はハイモス山の上で姿が見えなくなってしまい、その消息は不明。
この作品では、行き場のないアリスタイオスを神々が哀れみ、不死性を奪って息子のもとに昇らせたという解釈。その後テュフォーンの襲撃に伴い出撃し、そのまま捜索に従事した後、理里と珠飛亜の2人と戦うことになる。
・アタランテ
ギリシア・ペロポネソス半島中央部に存在した国、アルカディアの王女。
男子を望んでいた父王により山に捨てられ、雌熊に乳を与えられたのち、狩人に発見され育てられる。
狩人の中で生きてきたために、純潔と狩りの女神・アルテミスを信仰するようになり、処女を守ることを誓った。
その後成長した彼女は、黄金の羊の毛皮をめぐる航海冒険・アルゴナイタイに参加したほか、カリュドンの大猪狩りで初めに矢を当てるという功績を残す。
これらの功績、そして外見の美しさから、アタランテの名は一気にギリシャ中に知れ渡る。そして、彼女に求婚する男性も後を絶たなかった。
この状況に、元来競争好きであったアタランテは一計を案じる。
「自分と結婚したいならば、駆け比べに勝って見せよ。ただし、負ければ首を切る」
足の速さで彼女に勝てる者がいるはずもない。アタランテの山には、美丈夫たちの首が積みあがっていき、彼女は悦に入っていた。
しかし、そんな彼女にも敗北の時が訪れる。最後に挑戦した英雄・ヒッポメネスは、美の女神アフロディティにより授かった"黄金の林檎"を彼女の眼前に投げ込み、彼女の注意を逸らし勝利した。
その後の二人は仲睦まじく暮らし、息子パルテノパイオスをもうけたが、ゼウスの聖域で情事にふけったために神罰を受け、ともにライオンに変えられてしまったという。
この末路から、結婚後アタランテは性に目覚め、もともとの山育ちもあって野蛮さに拍車がかかったのではないか……という想像から誕生したのが、今作の田崎蘭子である。
・アタランテの息子、パルテノパイオス
ヒッポメネスとの「かけっこ」に敗れたアタランテは、彼と結婚し、1児をもうけた。
しかしながら彼女は、その子をすぐに自分が捨てられたのと同じ山に捨ててしまう。以後その子は、羊飼いに拾われたのち、パルテノパイオスと名付けられ、コリュトス王の養子となった。
勇猛果敢な美丈夫に成長した彼は、アドラストス王の第1次テーバイ攻略戦の7将として参戦。一人息子を残し、その戦いで命を落とした。
また、パルテノパイオスと同時にヘラクレスの子・テレポスも捨てられており、その母親を探す旅に彼が同行したという説もある。
果たして彼が親探しの旅に同行したのは、友情ばかりが理由だっただろうか。今となっては知る由もないことである。
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