2.思い出したら
そして、大学生活も慣れてきた夏の頃、ふと「あの子元気かな」とメールを送ってみる。
しかしそれは戻ってきてしまった。
おかしいな、と思い電話をかけてみる。
返ってきたのは、「この番号は使われていません」の機械的な声だった。
まさか、と思った。
手紙を送る。
…宛所不明で戻ってきた。
あぁ、やってしまった、と後悔だけが残った。
あの頃ゆきは、"病気もあり、家族の機能が上手くいっていなくて"とボヤくこともあったからだった。
嫌な思いが陰を落とした。しかし確かめる術もなく、時間だけがすぎていき、私は初秋に、バイトを始めた。
このバイト先が、運命を変えるとも知らずに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます