ちいさなうさぎさんとぼく

りゅうりゅう

うさぎさんあらわる

社会人になってから付き合いはじめた彼女の家に

手のひらサイズのうさぎさんのぬいぐるみがいた。


「かわいいでしょ。そのうさぎさん。」


彼女に言われてよく見てみた。ちょっと面白い顔つきをしている。

そしてにぎるとサイズなので軽くにぎってみた。


「うわぁ。うわぁん。いたいよーいたいよー。」


え?


「あ。うさぎさん生きてるから気を付けてね。」

「あのねー。いきてるー。すごいよー。かみさまだからね。」


え??


「にんげんのねー。1000ねんはねー。うさぎさんのねー。1ねんなんだよ。うさぎさんはねー。5さいなんだよー。」


えええ???


「5000歳!?」

「5さいー。まだこどもなのだから。」


まだ子供なのだから!?!?!?!?


「あのねー。しわしわのみかんをねー。おれんじじゅーすにねー。つけるとねー。もとにもどるよ。」


唐突にどうした!!!


「戻らないよ!うさぎさん。いつも言ってるでしょ。戻りません。」

「こーじえ「載ってません。うさぎさんのは[好事園]でうさぎさんが好き勝手に書いただけでしょ!」にげろ。にげろ。」

「1ルームの中でどこに逃げるのよ。」

「あっちいこ。」

「出た出た。あっちいこ。」


そんな呆然としているぼくを放置して颯爽と登場しては

逃げ出すうさぎさんとの出会いだった。

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