【濁り】

小さな器に苛立ちがこぼれ落ちる夜にも光の粒

消え失せることは無い思いは重いから下出に出るもの。

カラフルなスパイスで吐息を殺されたよう、

瞬いた星星が地を睨むよう あながち古臭い砂漠の砂嵐

今はもう懐かしく泣いたりはしない。

諾々と流れる清らかな水源が 大人になると濁って腐る。

熟れて閉まった汗も涙も努力すら無駄に思える記憶

消しゴム滓が残る。暗闇の空に映っていたはずの、

滲んだ楽しい思い出は薄らぎ 透明な痕、一溜りの無い。

涙すら流れない。無垢な女の子は写真の中で笑む

馬鹿馬鹿しいほど滑稽なヨレた古紙 誰を描こうか

自らの瞼は綴じられ くだらないから降らない

振らないから震えない 心ここにあらず 闇雲に惑う

暗がりなのは瞼を開けず 空も望まず 手探りの平に何を掴む

立ち上がることもできず 藻掻くほど空回る

何も憑いちゃいないのに 想いが重いって、嘘ばかり。

ひとり匣の中で孤独のフリ ひどいひろい深淵に立つ

窮屈に嘆き 狭めてるのは己の心 変化を厭い

苦しくても悲しくても知っているから耐え、

未来はわからない 常にネガティブに悪い方に

いつものように生きてしまう とき 無残に流れて いく

抗えない酷を待つ 選択は常に我が随に在りても

苦楽苦楽と寄り添いながら

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