今まで秘密にしてきたけど
璃央奈 瑠璃
1
3人がバラバラに歩いていった。どれほどの時間が経ったのだろう。答えを出さなければ、いやこれは言い訳だ。すっと前から思っていて、そして見ないふりをしていた。
俺は長谷川みうが好きなのだ。
追いかけなければいけない。たとえ2人を悲しませることでも。俺は俺の気持ちに正直になりたい。
みうを追いかけるために走ろうとして、ブロック塀の角のすぐそこにみうがいた。
顔を見ただけでわかった。いつも自信満々のみうは作り物で、ホントはもっと繊細で泣き虫だと。
だってほら。今のみうは大粒の涙を流しながら世界で1番きれいな笑顔を見せてくれたから。
「神楽坂さんと三原さんはどうするの? まさかこの期に及んで3股かけるつもりでいるの?」
「バカ言うな。やっと手に入ったんだ。俺の宝物が。
すっと探してた。俺の生きる意味を。
みう。絶対俺が幸せにしてやるからな」
「付き合ってもない今の状態で、意味のとり方は、まぁそれは女の子次第だけど……。重いわよ?」
「嬉しそうな笑顔で言われても自覚できないよ」
肩をポンポンと叩いてやるととびっきりの笑顔で振り向きざまに
「愛してくれてありがとう」
それ死亡フラグだぞ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます