電車の妄想

よろしくお願いします

第1話

触りたい その思いが体を動かそうとする。電車の中で必死に耐えていた。手だけでない。抑えきれない欲望で手だけでなく抱きついたり、舐め触りたりしたくてしょうがなかった。目の前には明らかにわざと短くしてあると思われる長さのスカートがある。私は座っていて彼女は私に背を向けてお尻を見せつけてたっている。まず何をしようか。スカートをめくってみようか。いや、最初にそれは大胆すぎるな。まずはお尻に当たった感じで触ってみるか。いや、このまま眠ったまま前に倒れて顔からお尻に突っ込んでみたいな。電車が揺れて彼女もそれにつられて揺れて僕にぶつかりそうになった。揺れた際、それを利用して彼女の尻を触ろうと顔を描く感じで手の位置をお尻に当たるように高くした。残念ながら体には当たらなかったがスカートにはかすった。その時彼女のにおいをかいだ。あぁ、いいにおいだ。どこの香水使ってるんだろう。今まで触る事に気を取られ気づかなかったが彼女はいいにおいだ。フゥー。息を吸い込んでみる。いいにおいだし口にも良さそうだ。彼女のにおいが体に吸い込まれるのを考えると心が弾んだ。よし、最初は手始めに彼女の太ももに息を吹きかけてみてようすを見て見よう。フゥー。彼女は振り向いてきた。目が合い、私は何でしょう。という風に彼女を見つめた。怒っているというより、何。というびっくりしている雰囲気だった。彼女の色白の肌に私の160センチ台の身長より高いから私を見下ろしているその目がクリクリしていて綺麗でその辺のアイドルより美しく芙蓉の花のようであった。ずっと見つめあっていたかったが、数秒後、彼女は元どおりさっきの方向に振り返った。今みたいに息を吹きかけると次は何か言ってくるかもしれないので、次はどうしよう。くしゃみを掛けてみるか。はーくっしゅん。彼女に私の唾液が付いた。彼女は一瞬こっちをみるそぶりをしたが、何も言ってこなかった。少し頭の中でシュミレーションしてみた。立ち上がり彼女の首筋に息を吹きかけ、抱きつき、お尻を舐め回すように触って、彼女の怒った顔、恥ずかしがる顔、性犯罪者が目の前に現れ自分に襲いかかってきた恐怖に怯えた顔、それを全て見たかった。自分の降りる駅の名前のアナウンスがあり、現実に戻される。もう降りるまで1分もないのでまた息を吹きかけた。振り返ってきた。ちょうどその時、電車が駅に停車した。私は立ち上がり彼女にぶつかってまず彼女の胸を触って顔に息を吹きかけ、出た。振り返ると彼女も降りていた。彼女に付いていけば彼女の家が分かるかもしれない。あっ。見失ってしまった。辺りを見回していると少し先を歩いていた。早歩きで彼女に近づき彼女にぶつかった。だが違った。振り返った顔はさっきの女子校生ではなかった。もう彼女も何処かに行ってしまっただろうと思い改札を出ようとした時、駅員が声をかけてきた。目の前が真っ暗になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

電車の妄想 よろしくお願いします @hasegawatakahiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ