第110話 VSファンタジア王国(後編)

 ユリカ:ハ〜イ!人間の皆んな〜、ユリカちゃんだよん♪またも微妙な空気で終わった国土争奪戦争。授与式も尺余り過ぎて皆んな困ってるじぇい!


 魔界時間11:54 中央舞台


 審判:ま、先ずは主催国のファンタジア王国よりエリアフラッグと惑星領主の授与を。


 エリアフラッグを渡すヴァネッサ


 ヴァネッサ:な、何かすみません。


 ネネ:いやいや、お互い様っすよ。


 ドナテロ:こんな微妙な空気の授与式は初めてですよ。


 リッカ:ウチの陛下が関わる国土争奪戦争ではいつもの事ですよ。


『実況席』


 健斗:いや〜、相変わらずの速攻決着でしたね解説の風間博士。


 仁:これだけ尺が余り過ぎるのも前代未聞、他に類を見ない一戦でしょうね。


 サーシャ:・・・・


 健斗:大抵の国土争奪戦争では尺が余るとダイジェストで振り返るものですが、これは振り返りようがないですよね。


 サーシャ:・・・・


 健斗:サーシャさん、先ほどから無言ですが何してる・・・あっ!ロケ弁食べてる‼︎


 カンペを出すサーシャ


 健斗:え?国土争奪戦争の楽しみはご当地グルメを使ったロケ弁で、暇でお腹空いたから食べてたですって⁉︎・・・まぁ、仕方ないですねぇ。


 番組スタッフがロケ弁を配る


 健斗:さてさて、サーシャさんも仰っていた様に国土争奪戦争といえばご当地ロケ弁です。今回はアミューズメントの国ならではの内容となっておりますね。


 仁:今回はファンタジア王国のご当地グルメは遊園地の各アトラクションを模した内容となっていますね。


 健斗:このコーヒーカップに入ってるのはコーヒーゼリーですね。遊園地のアトラクションの1つであるコーヒーカップを模したスイーツでしょう。こちらの・・・彩り鮮やかなのはジェットコースターを模したものらしいのですが・・・


 一口食べる健斗


 健斗:うおっ!これは辛い‼︎成る程、辛さで絶叫マシンを表現するという感じですねぇ。


 仁:このメリーゴーランドを模したものが辛さを和らげて美味しいですよ。


 健斗:あ、本当ですね。


 カンペを出すAD


 健斗:え?尺がもう無い?なんだかロケ弁の食レポで終わってしまいましたね。


 仁:もうディメスティア帝国の国土争奪戦争だけロケ弁の食レポで良いのでは?


 健斗:そうですね。


『再び中央舞台』


 審判:これにて国土争奪戦争の終戦をここに宣言致します!


 観覧席:・・・


 健斗:誰っ1人、拍手喝采はくしゅかっさいとか無いですね。


 仁:ここまで静かな終戦式は初めてですよ。


 カンペを出すサーシャ


 健斗:え?次のロケ弁何だろな〜♪ですって?

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