第92話 惑星アトラクシズの勇者(後編)

 炬燵こたつで暖をとるユリカ


 ユリカ:やあ、元気にしてた?隔週更新になってからというものなんだか1ヶ月くらい皆んなに会ってない様な感覚だよ。さて、惑星アトラクシズで起こったトラブル。魔王城に居る魔王と何故か村娘、農村に居るはずの農民や村娘が何故か格闘家や魔法使いとこれまたカオスな展開になってんのよ。ほんでさ・・・


 炬燵に鍋が置かれる


 ユリカ:ほえ?コレ何よ?


 突然ユリカを羽交い締めにするスタッフ達


 ユリカ:ちょ、何すんのよ!ス、スタッフゥ〜?


 ユリカの前の液晶モニターが現れそこにスタッフルームにユリカが映る


 ユリカ:あばばばばっ!


 映像のユリカ:アイツ等、いつもいつも私をコケにしやがって。


 ペットボトルの中に激辛ソースを混入するユリカ


 映像のユリカ:天誅てんちゅう


 映像が終わる


 ユリカ:か、隠しカメラなんて卑怯ひきょうだぞ!


 スタッフの1人が鍋の蓋を開けるとそこには真っ赤に染まった激辛鍋料理が現れる


 ユリカ:うぎゃーーーっ!目が!目がぁーーーっ!


 ガスマスクを付けたスタッフが激辛餅巾着げきからもちきんちゃくを箸で取りユリカに近付ける


 ユリカ:それ1番汁吸ってヤバイやつ‼︎


 無理矢理に激辛餅巾着を食べさせるスタッフ


 ユリカ:ぎゃーーーーっ!


 魔界時間20:50 惑星アトラクシズ RPGエリア魔王城内


 ネネに歩み寄る女勇者


 女勇者:さあ、ひ・・・め?


 ネネ:アタシのこの格好見て姫に見える?


 必死に笑いを堪える雅


 女勇者:と、とにかく魔王はここで私が倒す!


 ネネ:あ〜、盛大にキメるとこ悪いんだけど。その姐さんは魔王じゃないんだなこれが。


 女勇者:な、何を言うんだ!こんな禍々しいオーラと容姿で魔王じゃないなんてあり得ないだろう!


 ネネ:ププッ!だってさ、雅姐さん♪


 笑顔でネネを威圧する雅


 雅:どうやら先に地獄を見るのは陛下の様ですね♡


 ネネ:ヒィッ!ご、ごべんなしゃい‼︎


 雅:ここはこの星の娯楽であって、私は本物の魔王ではないのですわ。


 女勇者:ほ、本当に違うのか?禍々しいオーラを放って笑顔で威圧するあたりどう見たって・・・


 雅:違うと言ってるのが分からないのですか?


 女勇者:ヒィッ!


 ネネ:アンタ、人間の中ではまあまあ強い方だけど、今の雅姐さんにだけは逆らっちゃあいけないよ。血を見るよ?そんでもってアタシが本物の魔王ね、といっても今はお忍びで遊んでるんだけど。


 女勇者:なっ!お前が本物の魔王だと⁉︎どう見たってそこらの村娘にしか見えないんだが。 


 ネネ:そんでもってコレが魔王の証の魔神具、久遠の籠手こてね。


 女勇者:こ、コレが魔神具?どう見てもただの手袋では?


 ネネ:ああそうだよ!籠手なのに木の棒から始まってマトモな進化しやしないんだよコレ‼︎


 女勇者:あ〜・・・その、なんだ、すまない。


 ネネ:謝んな!余計にみじめになるから‼︎


 必死に笑いを堪える雅


 ネネ:もういいよ。それよかさ、このトラブルの原因がこの女性ひとだって分かったから一旦出ようか。


 雅:そ、そうですわね・・・ブッハッ♪














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