私が書く理由

 

 私が書く理由

 

 お前はどうして小説を書く?

 ──この現実から逃げるため

 ──この嫌な現実から目を背けるため

 

 酒を呑んで酔うのと同じだ

 酔わなければやってられない

 それが人生だ

 せめて夢を描いて言葉にするくらい

 許されてもいいだろう

 

 自分の言葉に酔って

 いい気にならないと

 自分で自分を殺すような

 精神の袋小路を歩き続けるだろうから

 

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