わたしはいつでもONなのだから 『H.S』

おまえたちは耳を傾ける

ひとつでも取りこぼすまいと身を乗り出して

足の踏み場もないほどに

散らばる現実には目もくれないで


虹のようにおぼろかもしれない

野花と枯れゆくかもしれない

誰もが保証されようのない

明日をも知れぬ命だからか


おまえたちは夢見がちである

自分の描く妄想を重ねようと双眸を凝らして

目のやり場に困るほどに

ちらつく映像をすべて無視して


わたしが見つめているものは

わたしというフィルタを通して映る

わたしでさえも把握しきれない

ひとつの青い現象である


よって解釈はただひとつではなく

答えは無限に存在していい

なにかが符合をするならば

それでいいのだと思っている


わたしの言葉が喚起するものは

わたしを聴く個々のなかにある

わたしの知り得ないものである

銀河の数多の星である


おまえたちよ恐れるな

ロータスの花言葉がひとつだけではないように

凝り固まった価値観だけで

この世のものを見るなかれ


そして人や自分を侮るな

真実が自身になかった場合は

素直に吸収するといい

補完しあえば理解も深まる


柔軟かつ確実にドアを破れ

過去は礎だが前を向け

ひとりで生きられると思うな

孤独ではなく自立を選べ


フラクタル状に陥りやすい思考も

街角ではひとつの配線でしかない

擦れ違おういつか広場で

わたしはいつでもONなのだから




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愛してやまないH.S氏から着想を得、広げた詩歌ですが、

H.S氏の実際の発言や行動、思想などには直接関係ありません。

あくまでも当方の受けているイメージです。

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