ぼくはいないかもしれない 今 空にある星のように 『まぼろしい星』

ぼくはいないかもしれない

今 空にある星のように


既に消えているかもしれない

星が密かに死ぬように


愛されていないどころか

目を向けられることもない

矮小なものでしかない哀しみ


周囲は無関心である

不毛であるというまえに

多くは無関係だと振る舞う


そうだね本当のぼくはもう

いないのかもしれないな


星々が残像であるように

都会で霞むかのように


人の生み出したあかり

手の届くネオンはあたたかい

ぼくには切なく見えるだけでも


毎日生きていることを

他人も生きていることを


ちらとでも思うことがあるのか

思い込みでやめてはいないか


理由を聞こうともせずに

常に高い場所にいて

憶測だけで笑う群れたち


感じたことがひとつある

ぼくはきみらに歩み寄れない


絶望をするより深く

後悔をするより強く

輝いてみせよう ここで


死んでしまっているように

見えているかもしれないね


振り出しに戻るだけだろう

至極簡単なことだ


ぼくは喜んで流れよう

そのときまでは生きてやる

きみとは別の銀河系


まぼろしいまま

それでいい


いたのかもしれない

きみの目から




20170729

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