あの日の約束

勝利だギューちゃん

第1話 再会

「久しぶりだね」

女の子に声をかけらる。

普通なら、(古臭い)ナンパかと思うがそうじゃない、


この女の子とは、確かに会ったことがある。

それも、遠い昔に・・・

本来なら、忘れてしまう年頃のこと・・・


でも、僕は覚えていた。

この女の子の事を・・・


「本当に、久しぶりですね。お元気そうで、安心しました」

「えっ、あなた本当に、私の事を覚えてるの?」

「はい」

「あなたが、こんなに小さい頃なのに・・・」

女の子は、手のひらを僕の膝辺りに置く。


「ええ、忘れらるはずがありません」

「私の名は?」

僕は、すぐさま女の子の名前が出た。


「パピ・・・パピさんですね・・・蝶の妖精の・・・」

「正解。ありがとう。うれしいよ。紫村大樹(しむらだいき)くん」

「僕の事も、覚えていてくれたんですね」

「うん。大きくなって驚いたよ。今は18歳だよね」

「ええ。パピさんは変わりませんね」

「私は妖精だからね」

傍からはおかしく見えているだろう。


でも、僕は気にしなかった。


「ところで、どうしたんですか?」

「えっ」

「わざわざ、ご機嫌伺いに来たわけじゃないでしょ?」

パピさんは、頭をかく。


「やはり、わかるよね・・・」

「ええ、パピさんの事ならね」

そう、良くも悪くも・・・


「ここじゃなんだから、大樹くんの家に行っていい?」

「構いませんよ。両親も歓迎します」

「ありがとう。それと・・・」

「それと?」

「タメ口でいいよ。それと、パピと呼んで、昔みたいに・・・」

それならばと、承諾した。


「わかったよ。パピ」

「うん。大樹くん」


蝶の妖精であるパピと、10数年ぶりの再会を遂げた僕は、

パピを家に招いた。

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