美味しそうなキミ

雪月花

1章

部活が終わって家に帰る途中の

トンネルでツンと生臭い血の匂いがした

俺がトンネルの中に入って

「白!いるのか?」

というと奥の方から俺の高校からの友達の白雪零がフラフラと現れた。そして白は

「あっ!詩音だ!違う人だったら殺そうと思ってた!」

と言ったのを聞いて、俺はハアと溜息をついて半ば呆れながら

「なんで殺したんだよ?それに死体はどうした?」

と聞くと白は口を尖らせてむーっと言ってから

「だって!いきなり僕のこと抱きしめてきて胸触ってきたんだよ!びっくりして刺しちゃったんだもん。死体はね、残しとくと詩音怒るから食べちゃった♡でも。前の彼氏君ほど美味しくなかったな。彼氏君は甘くてフルーツみたいな味だったのに、おじさんは土みたいな鉄みたいな味だった。」

と言った。俺は、ニヤニヤしながら「美少女は大変だなあ」と言ってから「まあ、怪我なくてよかったよ」と言うと、白雪は怒って

「大丈夫じゃないもん!

胸揉まれた!超気持ち悪かったもん!今も手の感触残ってる

きもーい。」

と言った。白の手を握って白の目を見つめた。そして不思議そうな顔をしてる白をそのまま見つめて

心の中で(俺にしとけばいいのに、俺ならお前を泣かせたり悲しませないし、お前になら食べられてもいいって思ってるのに)と言って手を離した。そして振り返って白を見て

「帰ろうぜ」と言うと

「うん!」と言って走ってきた

白雪と隣り合って家へと向かった!

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